コラム

2018年プロ野球“各球団”のMVPは誰だ…? ~セ・リーグ編~

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広島・丸佳浩(C)KYODO NEWS IMAGES

チームを支えた男たち


 いよいよクライマックスシリーズが13日(土)から開幕。ポストシーズンの戦いへと移っていく2018年のプロ野球。セ・リーグは今年も広島が制して初の3連覇を成し遂げたものの、例年通り2位以下が大混戦。終盤になってヤクルトが2位を確保したものの、CS最後の出場枠をかけた3位争いはようやく9日に終わり、巨人がCSへの切符を掴んだ。

 少し気は早いが、優勝チームも決まって気になるのが「最優秀選手」、いわゆる“リーグMVP”の行方だ。例年リーグ優勝チームから選ばれる傾向があるものの、優勝チームから選ばなければいけないという規則があるわけではない。

 そこで今回は、今季ここまでの戦いを振り返り、最もチームに貢献した“各球団のMVP”に注目。まだ試合を残しているチームもあるものの、各チームのMVPを独断で選んでみた。


広島


◎ 丸 佳浩
[今季成績] 125試 率.306(432-132) 本39 点97

○ 大瀬良大地
[今季成績] 27試(182.0回) 15勝7敗 防2.62


 昨季以上の成績を残した丸佳浩の貢献度がチーム内でも頭一つ抜けていた。優勝決定後に調子を落としたものの、3番打者としてセ・リーグ最多得点を誇るカープ打線を牽引。本塁打王こそ逃したものの、王貞治氏以来で史上2人目となる130四球も達成した。現在のプロ野球界で最も“怖い”左打者といっても過言ではないだろう。

 丸に次いでチームへの貢献度が高かったのは大瀬良大地。リーグトップタイの15勝を挙げている活躍に加え、クオリティスタート成功数21は両リーグを通じて最多と、シーズンを通じて安定感抜群の投球を見せた。


ヤクルト



◎ 青木宣親
[今季成績] 127試 率.327(495-162) 本10 点67

○ 山田哲人
[今季成績] 140試 率.315(524-165) 本34 点89


 数字だけを見れば、3度目のトリプルスリーを手中に入れた山田哲人の一択かもしれない。しかし、ここはヤクルト快進撃の立役者として青木宣親を推したい。

 7年ぶりの日本球界復帰に加え、36歳という年齢。そして脳震とうとの闘いなど、数々の疑問符が付きまとったが、青木はすべてに打ち勝ち、チームを3年ぶりのAクラスに引き上げた。青木がいなければ、前年シーズン96敗からの躍進はなかっただろう。


巨人



◎ 菅野智之
[今季成績] 28試(202.0回) 15勝8敗 防2.14

○ 岡本和真
[今季成績] 143試 率.309(540-167) 本33 点100


 4年目にして急成長を見せた岡本和真と、8完封の菅野智之の2人が投打で巨人を引っ張った。どちらか一人を選ぶならやはり菅野だろう。

 現代プロ野球ではほぼ不可能に近いと思われた「沢村賞の選考基準をすべてクリア」したのは見事としか言いようがない。2年連続沢村賞受賞なら、1995-96年の斎藤雅樹氏以来、史上5人目の快挙だ。

 岡本も全143試合に出場し、本塁打と打点でチームトップの成績をマーク。打率も坂本勇人に次ぐ2番目の数字と、文句ない成績を残した。しかも、9日の阪神戦では第4・第5打席に2打席連続で本塁打を放ち、強打者の証である「3割・30本・100打点」を滑り込みで達成。史上最年少での100打点到達となり、球史にその名を残した。


DeNA



◎ 宮崎敏郎
[今季成績] 141試 率.319(548-175) 本28 点71

○ ネフタリ・ソト
[今季成績] 106試 率.308(412-126) 本41 点95


 昨季は3位から日本シリーズ出場を果たし、今季こそ悲願の優勝が期待されたDeNAだったが、相次ぐ故障者にも悩まされて苦戦。CS出場を逃した。

 そんなDeNAで最も高い貢献度を示したのが、昨季の首位打者・宮崎敏郎だ。今季は昨季とほぼ変わらない打率をキープしつつ、本塁打数がほぼ倍増。さらなる進化を見せつけ、より厄介な打者へと成長を遂げた。

 また、シーズン途中からの登場ながら本塁打王へと突き進んでいるソトも忘れてはならない。丸と筒香嘉智の一騎打ちと見られた本塁打王争いに割って入ると、並ぶ間もなく2人を抜き去り40号に到達。9日のヤクルト戦でも3試合連発となる本塁打を放ち、タイトル獲得へ大きく前進した。


中日



◎ ダヤン・ビシエド
[今季成績] 134試 率.349(510-178) 本26 点99

○ 平田良介
[今季成績] 137試 率.328(491-161) 本9 点55


 今年も外国人選手の活躍が光った中日。なかでも来日3年目のビシエドが後半戦で見せた働きは見事だった。昨季まではムラっ気が目につくこともあったが、今季は得点圏打率.350と凄まじい集中力を発揮。8月には月間安打数のリーグ新記録も樹立した。

 ビシエドとともに打線を牽引した平田も、シーズン通して高いパフォーマンスでチームに貢献。ここ数年は悔しいシーズンが続いていたが、今年はひと皮むけた姿を見せている。


阪神



◎ ランディ・メッセンジャー
[今季成績] 28試(173.2回) 11勝7敗 防3.63

○ 糸井嘉男
[今季成績] 119試 率.308(419-129) 本16 点68


 17年ぶりの最下位が決定した阪神。期待通りの活躍ができなかった選手を探す方がかんたんかもしれないが、強いてMVP候補を挙げるとすればこの2人か。

 ただし、投打の柱として奮闘した2人が揃って37歳というところが、今季の苦しさを物語っているというのも事実。今季チャンスを与えられながらも思うような結果が残せなかった若手たちの名前がここで複数挙がるようになれば、チームも浮上してくるはずだ。

(※成績はすべて10月9日時点)


文=八木遊(やぎ・ゆう)


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