コラム 2019.02.25. 11:30

球界のトレンド?“攻撃的2番”にMVP男・丸が参戦

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巨人・丸佳浩 (C) KYODO NEWS IMAGES

2015年のヤクルトは川端が2番で躍動


 2月23日からプロ野球のオープン戦が開幕。シーズン開幕までも残り1カ月あまりとなった。

 キャンプから連日話題となっているひとりに、リーグ3連覇中の広島から巨人へと移籍した丸佳浩がいる。2年連続でMVPに輝いている男のリーグ内移籍はオフの最大の話題だった。

 その丸は、23日の楽天戦と24日の日本ハム戦に「2番・中堅」で先発出場。原辰徳監督は春季キャンプ中の練習試合から一貫して丸を2番で起用している。

 日本球界では、状況に応じてバントなどの小技が使えるタイプを起用することが主流とされてきた2番。ところが、最近はそのポジションに強打者を置く、いわゆる「攻撃的2番」という考えも徐々に広まっており、近年ではむしろ球界のトレンドとなりつつあるようだ。

 記憶に新しいところだと、2015年の川端慎吾(ヤクルト)がその筆頭に挙げられるだろう。

 この年の川端は開幕戦を2番で迎えた。一時はチーム事情もあって3番に入ることもあったが、球宴明けからは完全に2番に固定。195安打で最多安打、打率.336で首位打者を獲得する申し分ない活躍で、チームの優勝に大きく貢献。「攻撃的2番」が完全にハマった格好となった。


少数派とはいえなくなった「攻撃的2番」


 川端ほどの目立った活躍はないかもしれないが、昨季の12球団のオーダーを見ても「攻撃的2番」は決して珍しくない。

 例えば、川端の先輩である青木宣親もそのひとりだ。昨季から古巣・ヤクルトに復帰した青木は、5月下旬から2番に固定されると状態を一気に上げて打率.327、10本塁打、67打点をマーク。前年の最下位からの2位躍進に貢献した。

 また、DeNAも「攻撃的2番」が目立つチームであった。打順は変動的ではあったが、主に2番を務めたのは昨季から加入したソト。来日1年目から本塁打王に輝き、長打率でもリーグトップとなった助っ人の2番打者は他球団にとって脅威だったことだろう。さらにソトだけでなく、シーズン終盤には前年の首位打者・宮崎敏郎を2番に起用する場面も見られ、この春もここまで2番・宮崎が多く試されている。


 パ・リーグに目を向けると、西武の源田壮亮も「攻撃的2番」といえるだろう。前年のルーキーイヤーから2番に定着した源田だが、昨季はより攻撃的な打者に変貌。前年の.270から.278に打率を上げた一方で、犠打は26から14に減少。スピードがあり、併殺になる確率が少ないことが源田のスタイルを生んでいるようだ。

 源田と同じようにスピードがあるタイプなら、日本ハムの大田泰示も挙げられる。大田の場合、源田よりも長打が期待できる分、より攻撃的な2番ともいえる。大田が離脱中には西川遥輝が主に2番に起用されたことからも、日本ハムはチームとして「攻撃的2番」を意識していると考えられそうだ。

 今季はその「攻撃的2番」に、2年連続リーグMVPの丸が参戦する。これまでの野球の固定観念に縛られていると、丸の2番起用をつい「もったいないような気もするな」と見てしまうが、予想外の化学反応を見せて我々を驚かせてほしいものだ。


文=清家茂樹(せいけ・しげき)

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