人々がカープに最も関心を持った日は…?
世界中の検索傾向がわかるGoogleトレンド。各球団名の検索回数を日ごとに集計し、今年3月の開幕からレギュラーシーズン終了までの約半年間で“最も検索回数が多かった日”をトップ3形式にまとめ、球団ごとに振り返っていく。
2016年からリーグ3連覇中だった広島。その圧倒的な強さから今年も優勝候補と目されていたが、終わってみれば4年ぶりのBクラスでシーズンを終えた。実は6月1日の時点では貯金「14」をつくり、2位との差は5ゲームと今年も後続を引き離していくかに思われたが、その後の交流戦で5勝12敗1分とブレーキ。そこから盛り返すことはできなかった。そんな広島の日付別検索回数・トップ3は以下の通り。
1位:8月14日=対巨人(マツダスタジアム)
3位:7月21日=対巨人(マツダスタジアム)
▼ 8月14日:首位攻防戦に負け越し…
2019年・広島の検索回数1位となったのは、8月14日の巨人戦。この日は当時2位だった広島が首位・巨人を本拠地に迎えた、首位攻防3連戦の3戦目だった。
勝てば巨人との差を2.5に縮めることができたこの一戦。先発した野村祐輔は6回を投げて1失点と力投を見せるも、打線が巨人のエース・菅野智之に苦戦。1-1のまま6回を終える。
すると、7回も続投した野村がピンチを招くと、継投に入ったところで巨人打線が襲い掛かる。7回に坂本勇人と岡本和真の中軸に痛打を許すと、8回にも1失点、9回には3失点で万事休す。打線も菅野に8回まで1得点に封じられ、1-7での敗戦。この結果、広島の自力優勝が消滅した。
【マツダスタジアム】広島 - 巨人(20回戦)
巨|000 100 213|7
広|000 100 000|1
▼ 6月6日:「10カード連続勝ち越し」ならず…
2位は6月6日にメットライフドームで行われた西武戦。前年のリーグ王者同士の対決となったカードは、両者譲らず1勝1敗で3戦目を迎える。
広島は前の登板でプロ初先発・初勝利を挙げたハタチの右腕・山口翔に先発マウンドを託すも、秋山翔吾に先頭打者アーチを浴びるなど3回5失点。2番手で登場したアドゥワ誠も火のついた西武打線を止めることができず、5イニングを投げて4失点と、トータル9失点を喫した。
なお、広島はこの試合に勝利していれば、球団初となる「10カード連続勝ち越し」という偉業を達成できたところだったが、この敗戦で久々の負け越し。交流戦最初のカードで勢いを失うと、今年の交流戦では楽天を除くパ5球団に負け越し。この失速がV逸の大きな要因となった。
【メットライフ】西武 - 広島(3回戦)
広|200 000 000|2
西|212 031 00X|9
▼ 7月21日:サヨナラ勝ちで巨人に3連勝!
そして、第3位は7月21日の巨人戦。この時点で首位・巨人とは10ゲーム差の3位と差をつけられていた広島だったが、この日はホームで意地を見せる。
初回に西川龍馬の先頭打者弾で先制して以降、なかなか追加点が奪えない展開に苦しんだが、10回に一死満塁のチャンスを作ると、鈴木誠也が値千金のサヨナラ適時打。ガマン勝負を制した広島は、このカード3連勝。3番手で登板した今村猛が2日連続の白星を手にした。
【マツダ】広島 - 巨人(終)
巨|001 000 000 0 |1
広|100 000 000 1x|2
ここ数年のような投打が噛み合う展開が安定して作れず、苦戦を強いられた広島。なかでもFAで抜けた丸佳浩の穴というのが終わってみれば大きく響いた。
シーズン終了後には、リーグ3連覇を達成した緒方孝市監督が辞任。来季は佐々岡真司新監督の下、リーグの覇権奪回と悲願の日本一を目指す。
文=八木遊(やぎ・ゆう)