コラム 2020.11.10. 08:00

坂本勇人の2000本安打と“坂本2世”の条件【白球つれづれ】

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史上53人目の通算2000安打を達成し、記念のボードを掲げる巨人の坂本勇人内野手=8日、東京ドーム

白球つれづれ2020~第45回・坂本2世


 巨人の坂本勇人選手が8日のヤクルト戦でプロ入り通算2000本目の安打を記録した。NPBでは53人目。メジャーに渡ったイチローや松井秀喜氏らを加えても58選手しか達成していない「金字塔」である。

 大記録に花を添えるのが31歳10カ月のスピード達成だ。榎本喜八氏(元大毎など)に遅れる事、3カ月、今シーズン前には若年記録達成もと騒がれたが、コロナ禍で開幕が遅れたため史上2位での到達。それでも守備の負担の大きい遊撃手という条件を考えれば、素晴らしい記録に違いない。

 2006年の高校生ドラフト1位で巨人入団。このドラフトで巨人は堂上直倫選手(現中日)を指名するが抽選に敗れて坂本に白羽の矢が立てられる。もし、この時、堂上が巨人で坂本が中日に入団していたら、おそらく今の坂本はない。当時、中日の遊撃手は井端弘和で走攻守揃った好選手、09年には打率も3割をマークしている。付け入るスキは少なかった。


飽くなき向上心の先に


 強運の第2章は1年目から原辰徳監督の目に止まったことだろう。若返り策を進める指揮官は粗削りだが非凡な打撃センスを持つ若者に着目して一軍に引き上げた。2年目からショートのレギュラーを任されることになる。

 すでに日本を代表する選手に成長していたが、さらに高みに上り詰めるきっかけは2016年。春季キャンプに臨時コーチとしてやってきた松井秀喜氏のアドバイスだった。

 打席で体重移動する際に、従来は左右両足に5対5くらいの比重だったが「自分の場合は後ろ足(松井氏の場合は左足だが、坂本なら右足)に9割くらい重心を残していた。これの方がボールを長く見られるし、変化球への対応もしやすくなる」。教えを実践すると打率は急上昇して、この年の首位打者に輝いている。

 若いころは「やんちゃ坊主」で鳴らしたが、こと野球になると向上心は人一倍。打撃の際に左足を上げてタイミングをとるかと思えば、ノンステップ打法に切り替える。相手投手や自身の調子を判断してバットを短く持ったり、両手の間にすき間を作って微調整までする。もちろん内角球の処理は天性の技術がある。

 非凡な才能に強靭な肉体。指揮官の慧眼に先輩のアドバイスをすぐ取り入れるどん欲さ。31歳で大台突破なら誰もが3000安打達成に太鼓判を押すのもうなずける。


もうひとりの規格外と言えば…


 現在、坂本に近い出世ロードをひた走っているのがヤクルトの村上宗隆である。プロ2年目の昨年から大ブレーク。打率こそ2割3分台と低迷したが36本塁打、96打点は共にリーグ3位の好成績を残した。今季は残り1試合の時点で打率も「.306」と改善され、28本塁打に86打点と文句なしの働きだ。

 ちなみに坂本の3年目までの成績は打率.284で26本塁打に107打点。この時点の安打数は坂本が65本ほど上回っているが、本塁打と打点では村上が凌駕している。打者としてのタイプが違うので一概に比較は出来ないものの、この先の成長が楽しみである。

 2000本安打以上を記録した58人(日米通算も含む)を見てみると、高卒が30人に対して大学・社会人出身が27人。残りの1人はラミレスだ。大差はないが、35歳までの達成者を調べると高卒11人、大卒・社会人は3人と開きが出てくる。やはり、18歳でプロ入りして早くからレギュラーの座を掴めば若くして2000本も可能になるという事だろう。

 そんな観点からプロ1年目と2年目の選手で“坂本二世”の香りのする高卒有望株を独断で選んでみた。


期待したい高卒の有望株


 プロ2年生なら藤原恭大(ロッテ)、野村佑希(日本ハム)の両選手。藤原はシーズン終盤に一軍で起用されるとクライマックスシリーズ進出に大きく貢献、勝負強い打撃と俊足攻守に井口資仁監督が高い評価を与えている。

 野村は開幕直後にスケールの大きい打撃でブレークするが、右小指の骨折で挫折した。こちらも若返りを図るチーム戦略の核になる人材だから、2人とも来季以降はレギュラー定着のチャンスでもある。

 ルーキーでは森敬斗選手(DeNA)が一押し。今季限りの退団が発表されたラミレス監督が走攻守の野球センスを高く評価する逸材で左打者ながら左投手も苦にしない打撃術は文句なしの一級品だ。来季以降、出場チャンスを増やせば“2世誕生”も夢ではない。

 他にもオリックスの太田椋、紅林弘太郎。中日の石川昴弥、広島の小園海斗各選手らも大化けが期待できる。来季が4年目となる安田尚憲(ロッテ)や伸び悩む清宮幸太郎(日本ハム)らには、同じ4年目で38本塁打をマークして世界のホームラン王に上り詰めた王貞治氏の例もある。

 さて、誰が“坂本2世”にふさわしい選手となるか!? はたまた意外な新星が表れるか!? 10年以上の切磋琢磨は始まっている。


文=荒川和夫(あらかわ・かずお)

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