コラム 2021.01.03. 07:09

ドラ1選手が勢ぞろい!幻の「侍ジャパン大学代表2020」は歴代最強クラス?

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楽天にドラフト1位で指名された早大・早川隆久選手 [写真提供=プロアマ野球研究所]

コロナ禍で奪われた国際舞台


 新型コロナウイルス感染拡大の影響から、大きな打撃を受けた2020年のアマチュア球界…。国内の主要な大会が相次いで中止となり、当然ながら世界の強豪と戦う舞台もなくなったため、昨年は“日本代表”が結成される機会というのもなかった。

 2020年のアマチュア球界を振り返って見ると、ドラフト1位で指名された12人のうち8人が大学卒の選手。全体の指名数を見ても大卒選手が多かったように、とにかく大学生が豊作だったシーズン。にも関わらず、残念ながら「侍ジャパン大学代表」が結成されることはなかった。

 そこで今回は、プロアマ野球研究所が、幻の「侍ジャパン大学代表」を編成。単純な実力はもちろんのこと、国際大会で勝ち抜くことを前提としてチームを組んでみた。

 なお、選出人数は過去に行われた国際大会に倣って24人としている。メンバーは以下の通り。


幻の「侍ジャパン大学代表2020」


▼ 投手
伊藤大海(苫小牧駒沢大4年/日本ハム1位)
大道温貴(八戸学院大4年/広島3位)
早川隆久(早稲田大4年/楽天1位)
平内龍太(亜細亜大4年/巨人1位)
森 博人(日本体育大4年/中日2位)
片山皓心(桐蔭横浜大4年)
佐藤隼輔(筑波大3年)
鈴木勇斗(創価大3年)
椋木 蓮(東北福祉大3年)


▼ 捕手
古川裕大(上武大4年/日本ハム3位)
栄枝裕貴(立命館大4年/阪神4位)
古賀悠斗(中央大3年)


▼ 内野手
渡部健人(桐蔭横浜大4年/西武1位)
牧 秀悟(中央大4年/DeNA2位)
佐藤輝明(近畿大4年/阪神1位)
元山飛優(東北福祉大4年/ヤクルト4位)
野口智哉(関西大3年)
山田健太(立教大2年)
田中幹也(亜細亜大2年)


▼ 外野手
五十幡亮汰(中央大4年/日本ハム2位)
若林楽人(駒沢大4年/西武4位)
丸山和郁(明治大3年)
瀬戸成一郎(国学院大3年)
矢沢宏太(日本体育大2年)


投手はドラ1で“3本柱”を形成!


 まず投手から見てみると、ドラフト1位で指名された選手が3人揃うという豪華な顔ぶれとなった。

 先発として考えているのは早川・大道・片山・佐藤の4人。エースはもちろん文句なしで、大学球界No.1投手の早川になる。今年の春・秋の投球を見ても安定感は抜群で、安心して大事な試合の先発を任せられるだろう。

 他の先発候補では、木沢尚文(慶応大4年/ヤクルト1位)や入江大生(明治大4年/DeNA1位)、鈴木昭汰(法政大4年/ロッテ1位)をもちろん候補として考えたが、試合を作る能力の高さを考えて大道、片山、佐藤を選んだ。

 3人に共通している長所はコントロール、変化球が高レベルというところ。力のある外国人打者相手の先発投手は、球威では圧倒しきれないことが多いため、このような人選としている。佐藤隼輔は来年のドラフトの有力候補で、片山も早々に社会人入りを決めずにプロ志望届を提出していれば、指名されていた可能性は高かった。


 先発陣以上に強力なのがリリーフ陣だ。

 平内・森・椋木・鈴木は、いずれも短いイニングであれば150キロ以上のスピードで打者を圧倒することができる投手たちばかり。さらに外野手で選んだ矢沢も、ワンポイントの左投手として起用することができる。

 さらに、抑えには下級生の頃から大学ジャパンの守護神を任されている伊藤が控えている。このリリーフ陣であれば、先発は5回までで十分とも言える。歴代の大学ジャパンの中でも最強といってもよい顔ぶれだろう。


歴代最強クラスの布陣!


 野手については以下のようなオーダーを考えた。

1(左)若林
2(中)五十幡
3(三)佐藤
4(指)渡部
5(二)牧
6(捕)古川
7(一)山田
8(遊)元山(ショート)
9(右)矢沢(ライト)


 最大の売りは佐藤・渡部・牧のクリーンアップだ。全員がスタンドまで運ぶ力があり、長打で圧倒できる顔ぶれとなっている。加えて勝負強い牧が5番、さらに長打力と確実性を備えた古川が6番にいることも非常に心強い。

 9番の矢沢から若林・五十幡・佐藤と脚力がある選手に繋がっていく流れもワクワクさせられる。過去の大学ジャパンはスモールベースボールを売りとすることが多かったが、スピードだけでなく打力がある布陣が出来上がったといえるのではないだろうか。


 守備ではセカンドとファーストを誰にするかが毎年懸案事項となるが、今年は牧に山田と打力のある本職2人がいるのが大きな強みだ。

 二遊間のバックアップには、スピードが武器の田中と打力に定評がある野口。外野も丸山はスピード、瀬戸は打力という色分けで選んでいる。控えのメンバーも楽しみな選手が揃った印象だ。


 投手も野手も実力者揃いで、繰り返しになるが歴代の大学ジャパンと比べてもかなりレベルの高い選手が揃っている。このメンバーでの国際大会を見てみたかったというファンも多いはずだ。

 来年は何とか無事に大学ジャパンが編成されて、国際大会も行われることを切に願いたい。


☆記事提供:プロアマ野球研究所
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