コラム 2022.03.31. 07:08

鷹のエースの助言を受けて虎のブルペンの柱へ…高卒6年目の“出世魚”候補・浜地真澄

無断転載禁止
阪神・浜地真澄 (C) Kyodo News

大トリ登場で踏み出した第一歩


 勝利も、ホールドも、セーブも付かない場面でも……。本人にとっては価値あるアウト3つだった。

 3月27日、スワローズとの開幕3戦目の9回に登板したタイガースの浜地真澄。4点劣勢と敗色濃厚の展開で巡ってきたマウンドが、今季初登板だった。




 その時点で一軍登録されていた投手11人の中で、出番がなかったのは右腕のみ。プロ2度目の開幕一軍入りを果たした23歳は“大トリ”で登場すると、今季に懸ける思いをしっかりとボールに込めた。

 先頭で対峙した“代打の神様”・川端慎吾を150キロの直球で遊ゴロに仕留めると、塩見はカットボールでニゴロ。渡辺はカーブで空振り三振と、わずか10球で三者凡退。

 チームは開幕3連敗といきなり重苦しい空気に包まれた中で、浜地は着実に2022年の“第一歩”を踏み出した。



「やるべき方向が見つかった」


 その1週間前、ホークスのエース・千賀滉大のツイートがタイガースファンの間で話題になった。

 3月20日のバファローズとのオープン戦。4連続四球を与えて炎上した小野泰己に対し、「4連続四球は経験者。この経験を活かして欲しい」などと励ましの言葉を送るとともに、「ところで浜地くんはどこで何してるんだろう。。。」と“所在”を心配。その後、同日に登板していたことを知ると「投げたみたいですね!よかったです!」と安堵していた。

 浜地は、昨年から2年連続で千賀とともに合同自主トレを敢行。今年も拠点としていた沖縄・宮古島から帰ってきた後には、球界を代表するエースから助言を受けたことを明かしている。


 きれいな縦回転の直球を投げるには利点の多いフォームだが、変化球が弱くなることを指摘されたといい、改良に着手。「言われた時には分からなかったんですけど、千賀さんに聞いていくうちに“そういうことなのか”と納得して。明確にやるべき方向が見つかったのかなと思う」と手応えを口にしていた。

 具体的には、前に出すぎていた肘の位置の修正で、「そんなにすぐできるものではない。すごい難しい」と一朝一夕に完成するフォームでないことは本人の言葉からもうかがえるが、成果はヤクルト戦でも見て取れた。

 直球はプロ入り最速の152キロをマーク。カットボール、カーブも勝負球に選択してアウトを奪取した。“千賀の一声”で開けた視界は、開幕を迎えても良好のようだ。


 2019年には開幕ローテーション入りを果たすなど、先発として期待されてきたが、昨年は二軍でクローザーの経験も積んだ。今季はブルペンの一角として、一軍定着を狙う。

 「ハマチ」と聞けば、アングラー(釣り人)はすぐにメジロ、ブリを連想してしまうのではないだろうか。体の大きさ、成長とともに呼び名が変わっていく出世魚として有名だ。

 勝負の6年目。プロという大海をダイナミックに泳ぐブリを目指す、浜地真澄の戦いが始まった。


文=チャリコ遠藤(スポーツニッポン・タイガース担当)

【PR】阪神タイガースを観戦するなら「DAZN Baseball」

球団史上初のリーグ連覇を狙う阪神。近本光司ら充実の野手陣と、期待の左腕、門別啓人や新加入のゲラなど投手陣にも戦力に厚みが加わり死角はない。

「DAZN Baseball」とは、月額2,300円(税込)でDAZNのプロ野球コンテンツをすべて楽しめるプランです(月々払いの年間プランのみ)。

プロ野球だけを楽しみたい方は、月額4,200円(税込)のDAZN Standard​よりも1,900円お得に視聴できます。

POINT

ペナントシリーズ、交流戦、CSまで余さず堪能できる!

② オフシーズンもドキュメンタリーやバズリプレイなどコンテンツが充実!

毎月2,300円でライブ配信・見逃し配信・ハイライトまで視聴可能!

【PR】「DMM×DAZNホーダイ」でプロ野球を観よう!

「DMM×DAZNホーダイ」とは、DMMプレミアムとDAZN Standardをセットで利用できるプラン。

単体契約ならDMMプレミアム月額550円(税込)、DAZN Standard月額4,200円(税込)のところ、本プランなら月額3,480円(税込)だからとってもお得です。

POINT

① 「DMM×DAZNホーダイ」なら単体契約より月額1,270円(税込)も安い!

② DAZNだけの契約と比較しても月額720円(税込)お得に楽しめる!

③ 新規入会月から最大3カ月間、「DMMポイント」を550ポイント付与!

ポスト シェア 送る

もっと読む

  • ALL
  • De
  • 西