エンゼルス・大谷翔平

◆ 大谷は2年連続トップも視野

 日本時間20日、ロサンゼルスのドジャー・スタジアムでメジャーリーグのオールスター戦が行われ、ア・リーグがナ・リーグを3-2で下した。

 すでに後半戦も再開しているが、日本人メジャーリーガーの再始動は日本時間の23日から。そこで今回は、各選手の前半戦を「WAR(Fan Graphs版)」の数値を基に振り返っておきたい。

 WARとは、打撃・走塁・守備・投球を総合的に評価して選手の貢献度を表す指標で、昨季は大谷翔平(エンゼルス)が打者として「5.1」をマーク。投手としての「3.0」を加えた合計「8.1」はメジャー全体でもトップだった。

 今季の大谷は前半戦を終えた段階で、打者として「1.8」、投手として「2.9」の合計「4.7」を記録している。

 これはヤンキースのアーロン・ジャッジと並んでメジャー1位。投手としてのWARはすでに昨季のそれに迫っており、後半戦に“打者・大谷”が成績を伸ばしてくれば、2年連続のMVP獲得も夢ではないだろう。

◆ 1年目の鈴木誠也も上々

 日本人選手の中で、大谷に次ぐWARをマークしているのはダルビッシュ有(パドレス)だ。

 来月には36歳を迎えるが、パドレスでの2年目は開幕から年齢を感じさせない投球を披露している。

 前半戦の17試合でダルビッシュが記録したWARは「2.1」。パドレス1年目の昨季はフルシーズンで「2.9」だったが、これを上回るペースだ。

 実際に勝利数はすでに昨季の8勝に並んでおり、防御率も1点近く良化。昨季はオールスター以降に1勝8敗と成績を落としたが、今季はその二の舞を避けられるか。

 そのためにも、まずは5年ぶりのシーズン2ケタ勝利をなるべく早く確定させたいところだろう。

 メジャー1年目の鈴木誠也(カブス)は、チームが低迷する中でWAR「1.0」をマーク。

 誠也フィーバーを巻き起こした序盤戦の“貯金”と、ケガから復帰後の打棒復活もあって、トータルで見れば及第点といえる。

 オールスター休みの直前には6試合連続安打をマーク。一時は2割3分台まで落ち込んでいた打率を.272まで戻している。

 後半戦もこの調子を維持して、打率3割台に乗せることができるか。

◆ メジャー残留に崖っぷち

 前半戦のWARが「0.3」だった澤村拓一(レッドソックス)。今季防御率は2.55で、昨季の3.06から改善しているものの、首脳陣からの信頼は今一つといったところか。

 ホールド数が昨季の10個から今季は1個だけになっており、勝ちパターンで投入されることはほぼない。7月に入ってからは防御率こそ1.80と上々だが、10イニングで8四球と制球難が露呈。後半戦は制球力を改善させて、首脳陣の信頼を取り戻したい。

 菊池雄星(ブルージェイズ)と筒香嘉智(パイレーツ)は、ともに前半戦のWARがマイナス値だった。

 WARが「0」の選手は代替が可能なレベルと位置付けられているが、まさに2人はメジャー残留に崖っぷちの状態といえそうだ。

 後半戦に入ってもWARがプラスに転じないようなら、チーム内での居場所はなくなることになりそう。

 特に筒香に残された時間はそう多くないだろう。昨季パイレーツに加入後に見せたV字回復を再び見せることはできるか。

◆ 主な日本人選手・2022年前半戦のWAR

大谷翔平(エンゼルス)
4.7 [1.8+2.9]

ダルビッシュ有(パドレス)
2.1

鈴木誠也(カブス)
1.0 

澤村拓一(レッドソックス)
0.3

菊池雄星(ブルージェイズ)
-0.6

筒香嘉智(パイレーツ)
-1.0

文=八木遊(やぎ・ゆう)

【八木遊・プロフィール】
1976年、和歌山県出身。大学卒業後、某スポーツデータ会社に就職。プロ野球、MLB、NFLの業務などに携わる。野茂英雄と同じ1995年に渡米。ヤンキース全盛期をアメリカで過ごした。日本にファンタジーベースボールを流行らせたいという構想を持ち続けている。

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この記事を書いたのは

八木遊

1976年、和歌山県で生まれる。地元の高校を卒業後、野茂英雄と同じ1995年に渡米。ヤンキース全盛期をアメリカで過ごした。米国で大学を卒業後、某スポーツデータ会社に就職。プロ野球、MLB、NFLの業務などに携わる。

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