エンゼルス・大谷翔平

◆ 「ピッチタイマー」と「守備シフトの禁止」

 エンゼルスの大谷翔平が、今季も投打に大活躍を見せている。

 アーロン・ジャッジ(ヤンキース)とのア・リーグMVP争いはこれからが佳境。そんな中、メジャーリーグは複数の新たなルールを来季から適用するという。

 現地時間9日にメジャーリーグが発表した新ルールは、「ピッチタイマー」と極端な「守備シフトの禁止」などだ。

 前者は走者なしの場面で15秒以内、走者がいる場面では20秒以内に投げることが投手に求められる。制限時間を過ぎたときは1ボールが増える。また、けん制も2回までに制限され、3回目でアウトにできなければボーク扱いとなるという。

 後者は塁間に野手3人を配置することを禁止。外野4人などの策も講じることができなくなる。

 「ピッチタイマー」と「シフト制限」の2つの新ルールは、日本国内でも大きく取り上げられた。

 二刀流・大谷にとって、投手として打者としてそれぞれメリットとデメリットが共存することになる。「シフト制限」は右方向への打球が多い打者・大谷にとってはかなりのプラスに出るだろう。一方で、「ピッチタイマー」は投手・大谷にはかなりの試練となりそうだ。

◆ もうひとつの新ルール

 実は、投手・大谷をさらに悩ませることになり得るのが3つ目の新ルール。それはホームプレート以外のベースのサイズが従来の15インチ(約38センチ)四方から18インチ(約46センチ)四方に拡大されるというものだ。

 本ルールの大きな目的の一つは、走塁時の選手同士の衝突を防ぐこと。特に以前から懸念事項となっていた一塁手と打者走者の衝突はかなり減ることが期待されている。

 そして、ベース拡大のもう一つの目的が盗塁数の増加だろう。来季は一二塁間と二三塁間の距離がこれまでに比べ、それぞれ10センチ以上縮まるという。つまり、今季まで間一髪でアウトだった多くの盗塁はセーフになることを意味している。

 ベース拡大という3つ目のルールは、打者・大谷にとってはプラスに働くだろう。盗塁だけでなく、二塁打、三塁打の数も増える可能性が高い。

 一方で、投手・大谷にはかなり不利に作用するかもしれない。

 大谷がメジャーに挑戦して以降、相手チームはほとんど盗塁を仕掛けてこなかった。通算59試合の登板で大谷が盗塁を企図されたのは僅かに11回(盗塁成功7回、盗塁失敗4回)だけ。しかし、来季からは盗塁が最もしやすい一塁に走者がいる場面でかなり気を使うことになるはずだ。

▼ 大谷翔平(投手/2022年)走者状況別被打率
なし  .226
一塁  .247
二塁  .180
三塁  .063
一二塁 .194
一三塁 .333
二三塁 .000
満塁  .143

 上の表は今季の投手・大谷の走者状況別被打率である。

 特に数値が高くなっているのは、右投げの大谷が文字通り走者を背にする一塁や一三塁の場面だった。実は今季だけでなく、メジャー通算で見ても、この傾向は同じだ。

 近年の本塁打か三振かという大味な攻撃ならそれほど気にしなくても良かった走者を背にする場面。投手・大谷にとってピッチタイマーと併せてベース拡大は悩みの種になるかもしれない。

 来季に向けて、オフは新ルールへの対策に時間を取られることになりそうだ。

文=八木遊(やぎ・ゆう)

【八木遊・プロフィール】
1976年、和歌山県出身。大学卒業後、某スポーツデータ会社に就職。プロ野球、MLB、NFLの業務などに携わる。野茂英雄と同じ1995年に渡米。ヤンキース全盛期をアメリカで過ごした。日本にファンタジーベースボールを流行らせたいという構想を持ち続けている。

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この記事を書いたのは

八木遊

1976年、和歌山県で生まれる。地元の高校を卒業後、野茂英雄と同じ1995年に渡米。ヤンキース全盛期をアメリカで過ごした。米国で大学を卒業後、某スポーツデータ会社に就職。プロ野球、MLB、NFLの業務などに携わる。

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