2022.09.25 18:00 | ||||
東京ヤクルトスワローズ | 1 | 終了 | 0 | 横浜DeNAベイスターズ |
神宮 |
チームで唯一の規定投球回到達
ヤクルトが9月25日にDeNAをサヨナラ勝利で下し、球団史上2度目となるセ・リーグ連覇を達成した。
1-0というスコアが示すとおりの熱戦。ヒーローはサヨナラ打を放った丸山和郁だが、今永昇太とのエース対決で6回2安打無失点と好投した小川泰弘の奮闘も印象深かった。
これで小川は3試合連続で6イニング以上を投げ無失点。そのうち2試合が夏場から猛烈な勢いで追い上げてきたDeNA戦だったということも考えれば、ここ一番でチームを救う投球を見せているとみていいだろう。
今シーズンのヤクルトは、先発ローテーションの柱として期待されていた奥川恭伸が今季初登板で故障し戦線離脱。また、左のエースと期待される高橋奎二も登板間隔を空けながらの投球が続き、原樹理や高梨裕稔は成績不振でローテーションを一時離脱。
9月に入ってからは新型コロナウイルスの影響で離脱した投手もいる苦しい台所事情なだけに、チームで唯一規定投球回に到達し、防御率2.75と安定している小川の存在感は際立つ。
10年連続100イニング以上を継続しているのは3人
そんな小川はルーキーイヤーの2013年から今年まで10年連続で100イニング以上の投球回を記録している。今シーズンを含めて10年以上連続100イニングを達成している現役投手は、西勇輝(阪神/11~22年)と菅野智之(巨人/13~22年)、そして小川の3人しかいない。
10年連続で100イニング以上を投げるには、大きな故障をしないことは大前提。好不調の波があったとしても安定して試合をつくる実力も必要になってくる。もちろん、毎年のように入ってくる先発投手候補たちとの争いに勝ち続けなければならない。それらをすべて乗り越え、小川は先発ローテーションの座を守り続けてきた。
奥川と高橋が台頭した昨シーズンもそうだった。ドラフト指名当時から騒がれていた金の卵の奥川や、気迫を前面に出し奪三振の多い高橋と比べると小川に派手さはないかもしれない。それでもチームトップの128回2/3を投げ9勝をマークしている。
チームがどんな状況でも自分の役割をまっとうしてきた小川が、ポストシーズンでも持ち前の安定感を発揮すること――。これが日本シリーズ連覇へ欠かせぬ要素となる。
※数字は2022年9月26日終了時点