コラム 2022.11.23. 07:08

竜の「青臭く」からハマの「青光り」へ…京田陽太の新たな挑戦

無断転載禁止
DeNAに移籍する京田陽太 (C) Kyodo News

「どうやってもう一度、仕切り直すか」


 青臭く、と決めていたテーマは青光るに変わった。

 中日からDeNAへトレード移籍が決まった京田陽太選手(28)。交換要員は砂田毅樹投手(27)だった。


 トレードを告げられて、ホッとしていた自分がいた。

 秋季練習も秋季キャンプもメンバー外。チームの居場所を探そうにも、考えれば考えるほど難しくなる現状があった。

 「妻も子どももいますから。どうやってもう一度、仕切り直すか。そればかり考えていました」


 抜け出せない回し車から出られたのはトレードだった。

 京田自身ではなく、外的要因により将来への不安は少し和らいだ。

 「次は青光る。それですね。DeNAは横浜。夜空に光る、というイメージがありますから」


同期に託した選手会長


 竜戦士として選手会長も務めた。2020年から3年間、役割を与えられた。

 コロナ禍におびえながらの開幕。誰もいないスタンドに座り、初めて観客目線でグラウンドに視線を落とした。これまで見上げていたスタンドは広く、座席は狭い。大きな体を押し込めて、つぶやいた。

 「ボク自身、プロ野球を外野席から見た経験はなかったんです。座ってみてショートの定位置まであんなにも遠いとは知りませんでした」

 豆粒ほどにしか見えない遠くの打席からのヒットに湧き、一挙手一投足を注目してくれていた。

 2017年にドラフト2位で入団。4年目を迎えるシーズンで立ち止まり、考えた。ありがたかったし、野球選手の役割を考えるきっかけにもなった。

 成績が落ち込めば、風当たりは強くなる。6年目の今季、初めて規定打席に未到達。立浪新監督の勝利のピースになれなかった。


 トレードを受けて口にした言葉は本音。

 「6年間、お世話になりましたし、名古屋のいろいろな方の支えでここまで来られました。チームを離れるのは寂しい気持ちもありますけれど、野球人としての京田陽太とすれば、ありがたいチャンスかなと思います」

 選手会長は同学年で同期入団の柳に託した。トレードを通告された11月18日夜。電話が鳴った。相手は沖縄・秋季キャンプで汗を流している柳だった。

 「少し酔ってないと電話してこない。そこが柳らしい、と思いました。ずっと心配してくれていました。ボクはチームが変わります。選手会長はチームの顔。柳は中日の顔だと言える選手です。『任したぞ、次は頼んだ』と言いました。そしたら『おう、任せとけ』と返ってきました」

 耳元から聞こえる雑音で、チームメートと一緒だとすぐに分かった。

 しんみりした空気を嫌い、仲間同席の明るい場所から掛けてきた。強い芯を照れで隠す右腕らしさを感じた。3年間握った選手会長のバトンを柳に渡すと告げた。

 力づくでポジションをつくり、我が道を行くタイプも球界にはいる。請われてユニホームを変え、与えられた役割を全うするタイプだっている。青光る京田を見ていたいと感じた。


文=川本光憲(中日スポーツ・ドラゴンズ担当)

【PR】中日ドラゴンズを観戦するなら「DAZN Baseball」

立浪和義監督3年目の中日は中田翔を主砲に迎え打力を強化。大野雄大や小笠原慎之介ら実績のある先発陣を打線が援護できるかが下剋上のカギ!

「DAZN Baseball」とは、月額2,300円(税込)でDAZNのプロ野球コンテンツをすべて楽しめるプランです(月々払いの年間プランのみ)。

プロ野球だけを楽しみたい方は、月額4,200円(税込)のDAZN Standard​よりも1,900円お得に視聴できます。

POINT

ペナントシリーズ、交流戦、CSまで余さず堪能できる!

② オフシーズンもドキュメンタリーやバズリプレイなどコンテンツが充実!

毎月2,300円でライブ配信・見逃し配信・ハイライトまで視聴可能!

【PR】「DMM×DAZNホーダイ」でプロ野球を観よう!

「DMM×DAZNホーダイ」とは、DMMプレミアムとDAZN Standardをセットで利用できるプラン。

単体契約ならDMMプレミアム月額550円(税込)、DAZN Standard月額4,200円(税込)のところ、本プランなら月額3,480円(税込)だからとってもお得です。

POINT

① 「DMM×DAZNホーダイ」なら単体契約より月額1,270円(税込)も安い!

② DAZNだけの契約と比較しても月額720円(税込)お得に楽しめる!

③ 新規入会月から最大3カ月間、「DMMポイント」を550ポイント付与!

ポスト シェア 送る

もっと読む

  • ALL
  • De
  • 西