コラム 2023.05.25. 18:00

日本ハム、A・マルティネス「外国人正捕手」を目指して【一筋の光が見えてきた! 気になるアイツ】

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日本ハムのA・マルティネス(右) (C) Kyodo News
 新庄ハムが一時期のどん底状態から、息を吹き返しつつある。

 24日現在(以下同じ)19勝25敗の借金6。上位を行くロッテ、ソフトバンク、オリックスの“3強”からは大きく水をあけられているが、5月だけを見れば10勝9敗と善戦が目につく。試合の内容でも接戦が増えているので、首脳陣も一定の手応えを感じ始めているはずだ。

 日ハムの更なる逆襲にはキーマンが必要となる。そこで、あえて取り上げたいのがアリエル・マルティネス選手である。

 野球大国・キューバ代表の肩書も持つマルティネスは、昨年限りで中日を退団。そこで獲得に名乗りを挙げたのが新庄ハムだった。

「広角に打ち分けながら、パワーも兼ね備えている。チームの主軸になる可能性がある」と稲葉篤紀GMが評したように“大化け”もあり得る27歳。

 素質の片鱗は5月に入って見え出した。

 同月7日の楽天戦で2号本塁打を放つと、11日のソフトバンク戦まで4戦で3発。打線に破壊力を増したことで、その後の4連勝と4位浮上を果たしている。マルティネス自身も4月は打撃不振に苦しんだが、5月は打率.275と急上昇。何より5本塁打は万波中正選手の7本に次ぐチーム2位タイだから、そのパワフルな打撃は捨て難い。

 そんな「マルちゃん」を巡っては新たな嬉しい悩みも増えている。外国人選手として正捕手の座を獲得できるか?のポジション問題だ。

 4月30日のソフトバンク戦で、コナー・メネズ投手と外国人同士の先発バッテリーを組んだ。これはパリーグでは、ロッテの荘勝雄(台湾出身)投手とマイク・ディアズ捕手がコンビを組んで以来、実に32年ぶりの記録となった。

 5月4日の西武戦では「6番・捕手」として出場すると、好リードで1-0のリレー完封をアシストするなど、首脳陣の信頼を掴みつつある。


正捕手争いは打撃力で一歩リード


 外国人捕手と言えば、投手との意思疎通や日本流の細かなサインプレーなどが上手く出来るのか?と言った疑問がついて回る。しかし、マルティネスの場合は2018年に育成契約として中日入りしてから、ファームで地道な研鑽を積んできたから大きな問題はない。

 今季の場合はWBCキューバ代表としてチーム合流が遅れたため、日ハム投手陣とのコミュニケーション作りに手間取ったが、時間と共に解決しつつある。

 現時点では捕手以外に一塁、指名打者など起用法は多岐にわたっている。チームは開幕直後に大砲候補の清宮幸太郎選手が左わき腹を痛めて離脱、その穴を埋めるべくシーズン途中にBCリーグ茨城からアレン・ハンソン選手を緊急獲得するなど補強策に忙しい。こうした流れの中でマルティネスの打棒を生かそうとすれば、今後も捕手としての起用は増えていくだろう。

 外国人捕手の歴史は意外と古く、1930年代には日系米国人の田中義雄が大阪(現阪神)で活躍。1970年代には広島のエイドリアン・ギャレットが外野手登録のままマスクを被っている。

 日本ハムの捕手陣は、今季オリックスから移籍した伏見寅威、清水優心、宇佐見真吾選手らが横一線。打撃力ならマルティネスが一歩リードしている。現在日本ハムのチーム防御率(3.02)は、リーグ3位に対して、同打率(.224)は5位。さらに上を目指すには攻撃力のアップは必須事項だ。

 今月30日からはセ・パ交流戦がスタート。マルティネスにとって因縁の相手となる中日戦は6月16日からバンテリンドームで激突する。

 捕手として一回り大きく成長した姿を見せられるか?

 やはり、アイツのことが気になる。


文=荒川和夫(あらかわ・かずお)

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