コラム 2023.10.27. 19:42

巨人初の捕手出身監督はどうチームを建て直すのか?【曲がり角に立つ名門球団】

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 これがBクラス軍団の悲哀なのだろう。

 クライマックスシリーズから日本シリーズ。球界の話題の中心は日本一をかけた覇権争いにある。楽天やソフトバンクに、巨人は新監督を迎えて再出発の歩みを始めている。それでも、マスコミの注目は阪神vsオリックスの「関西シリーズ」中心だ。かつては、常に球界の中心に位置した名門・巨人も今ではその面影すらない。

 原辰徳前監督の時代は第一次から三次まで、延べ16年に及んだ。この間に9度のリーグ優勝と3度の日本一。実績は過去の巨人の指揮官と比べてもV9時代を除くと群を抜いている。それでも長期政権になれば緩みも、誤算も出て来る。阿部慎之助新監督のスタートはまさに“負の遺産”を抱えた中での再建術が問われている。


 チーム史上初の捕手出身監督である。

 過去の巨人では、監督は「エースか4番」が不文律。川上哲治、長嶋茂雄、藤田元司、王貞治に原辰徳など、人気と実力を兼ね備えた実力者しか、その座に就くことはなかった。阿部の前に捕手出身者で候補に挙がった森祇晶でも、ONの陰に隠れた存在で、退団後に西武で花開いた。

 捕手出身監督と言えば知将のイメージが強い。森と同時期に活躍した野村克也らの影響は色濃い。一方で阪急時代に闘将と呼ばれた上田利治に、近鉄時代の名捕手・梨田昌孝は日本ハム監督時代にリーグ優勝を経験。その阪急と近鉄が合併したオリックスから中嶋聡現監督が現在黄金期を築いている。阿部新監督にも捕手出身者ならではのDNAが流れていることを期待したい。


阿部新監督の「捕手らしさ」に期待


 セ・リーグのチャンピオン・阪神から15.5ゲーム差離された4位。これが阿部巨人の現在地である。投手陣の整備を筆頭に、ディフェンスや走塁面の強化など課題は山ほどある。だが、最も大事なのは指揮官がどんな野球を目指し、そのためにどうメスを入れていくのか? チームコンセプトの確立こそが最重要な施策である。

 岡田阪神は「守り勝つ野球」を唱え、中野拓夢選手を遊撃から二塁にコンバート、空いた穴には木浪聖也選手を抜擢。昨年まで内外野を兼務していた佐藤輝明選手を三塁、大山祐輔選手を一塁に固定することでチームの骨格を作り上げた。

 近本光司選手と中野の1、2番コンビは俊足で出塁率も高いから、相手投手にプレッシャーもかけることが出来る。さらに主力でも調子を落とせば、即ファームで再調整を命じる。ここに強力投手陣を無理なく起用することで盤石の戦いが出来た。阿部監督にとってもこれほどの教材はない。

 監督就任直後から内野陣の固定化を明らかにしている。今季途中から実現した坂本勇人選手の三塁コンバートと岡本和真選手の一塁固定に、門脇誠選手の遊撃のレギュラー獲りだ。残る二塁には二岡智宏新ヘッド兼打撃チーフコーチが吉川尚輝選手の再教育を打ち出したのも、阪神方式を意識した強化プランなのだろう。

 投手陣では戸郷翔征、山﨑伊織に次ぐ2ケタ勝利の望める先発候補があと2人は欲しい。本来なら菅野智之や外国人選手にその働きを期待したいが、今季も同じ青写真で失敗している。ここは赤星優志、横川凱、井上温大ら若手投手の成長が絶対に必要だ。今季リーグワースト(チーム防御率3.81)に終わった救援陣は故障明けの大勢が戻れば、落ち着くはず。むしろ、次の問題点は自らが務めてきた捕手である。ディフェンスの要は生命線と言っていい。

 今季は大城卓三選手が打者として好成績を残す反面、リードやキャッチングで力量不足が指摘された。ここも阪神なら梅野隆太郎選手が故障離脱したら坂本誠志郎選手が遜色ない活躍。オリックスでも森友哉と若月健矢の二枚捕手で長いペナントレースを乗り切っている。現代は2人の捕手併用が主流だが、今季の巨人は小林誠司選手をほとんど起用していない。岸田行倫選手も含めた阿部流の改革が見ものだ。

 歴代の捕手出身監督を見てもヤクルト時代の野村監督には古田敦也、西武黄金期の森監督には伊東勤と言う名捕手がいた。

 自らの理想を具現化する優秀な捕手の育成と、データを活用したち密な野球が実現できれば、巨人も大きく生まれ変わることが出来る。

 阿部新監督の「捕手らしさ」に注目してみたい。


文=荒川和夫(あらかわ・かずお)

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