未来の成績を予想する「Steamer」が弾き出した数字とは…?
2024年のメジャーリーグは、2月22日(現地時間、以下同)にオープン戦がスタート。約1カ月後の3月20~21日に韓国・ソウルでドジャースとパドレスが2試合を戦い、レギュラーシーズンの幕が切って落とされる。
日本人選手は、大谷翔平が6年間所属したエンゼルスに別れを告げ、ドジャースへ移籍。昨季までオリックスで活躍した山本由伸と共闘することとなった。
今季メジャーでの活躍が期待される日本人選手は約15人と、前年から一気に増える見込みだが、現時点の彼らの成績予測はどうなっているのか。
取り上げるのは、「Steamer(スチーマー)」と呼ばれる選手の未来の成績を弾き出す予想システムだ。1月10日時点でFangraphsに掲載されている数字を紹介していきたい。まずは打者編から。
【大谷翔平】
2023年成績<135試合 打率.304 44本塁打 95打点 20盗塁>
2024年予測<150試合 打率.273 39本塁打 106打点 20盗塁>
青のユニホームを纏って1年目を迎える大谷。昨季終盤にトミージョン手術を受けた影響で、今季は打者一本で勝負することが決まっている。打者としては100%に近い状態で開幕を迎えることはできそうだが、スチーマーは44本から39本へ、本塁打数の微減を予測している。
打者に専念できることもあって、出場試合数の増加が見込まれているものの、本塁打数が減少するとみられているのは、単純にスチーマーのようなシステムはより平均に近い数字に寄せているためだろう。
新たな本拠地となるドジャースタジアムは投手有利のイメージがあるが、空気が乾燥しているため、打球は比較的飛びやすい。予測通り150試合程度に出場できれば、自己最多の46本塁打を更新する可能性も十分あるだろう。
【鈴木誠也】
2023年成績<138試合 打率.285 20本塁打 74打点 6盗塁>
2024年予測<139試合 打率.264 23本塁打 82打点 9盗塁>
昨季は夏場以降に調子を上げたカブスの鈴木誠也。盗塁以外のほぼ全ての打撃主要部門で1年目を上回った。今季は打率こそ1年目の.262に近い数字だが、本塁打と打点は自己最多を更新するとみられている。
【吉田正尚】
2023年成績<140試合 打率.289 15本塁打 72打点 8盗塁>
2024年予測<131試合 打率.291 17本塁打 73打点 4盗塁>
今季が2年目で真価が問われるレッドソックスの吉田正尚。昨季は首位打者を争う活躍を見せた時期もあったが、シーズン終盤に凡打の山を築いてしまった。それでもスチーマーは軒並み横ばいという予測を弾き出している。
ほぼ同年代の日本人打者3人は、いずれも予測を大きく上回る力を秘めている。シーズン後にスチーマー予測は過小評価だったと言わしめてほしいところだ。
文=八木遊(やぎ・ゆう)