1番人気はもちろんあのチーム
今季のメジャーリーグは、3月20日に韓国で開幕。半年以上にわたるレギュラーシーズンの後に、1カ月にも及ぶ長いポストシーズンが待っている。
開幕まで1カ月を切り、未契約の大物選手も中にはいるが、各チームの陣容もほぼ固まってきた。そこで、今季のワールドシリーズ(WS)の優勝オッズを確認すると、1番人気はもちろんあのチームだった。
21日時点の『ベットMGM』のWS優勝オッズは以下の通り。
【ベットMGMワールドシリーズ優勝オッズTOP10、2月21日現在】
1番人気 ドジャース/4.6倍
2番人気 ブレーブス/7.0倍
3番人気 アストロズ/9.5倍
4番人気 ヤンキース/10.0倍
5番人気 レンジャーズ/12.0倍
6番人気 オリオールズ/14.0倍
7番人気 フィリーズ/15.0倍
8番人気 マリナーズ/21.0倍
8番人気 ブルージェイズ/21.0倍
10番人気 ツインズ/26.0倍
10倍未満は、ナ・リーグのドジャースとブレーブス、そしてア・リーグのアストロズの3チームだけ。連覇を狙うレンジャーズは、12.0倍で5番人気となっている。上位10チームのうち、昨季ポストシーズンを逃したのは、4番人気のヤンキースと8番人気タイのマリナーズ。やはりポストシーズンを経験しているチームほど前評判が高いことがうかがえる。
日本人選手がしばらく味わえていない世界一の美酒
日本のファンとすれば、やはり日本人選手によるWS制覇を見たいところ。今季は11人の日本人選手が7チームとメジャー契約を結んでいるが、10番人気以内のチームに所属しているのは、ドジャースの大谷翔平、山本由伸、そして8番人気タイのブルージェイズ菊池雄星だけである。
ただし、他の5チームも人気順で、11番人気タイのカブス(鈴木誠也、今永昇太)、13番人気タイのメッツ(千賀滉大、藤浪晋太郎)、16番人気タイのパドレス(ダルビッシュ有、松井裕樹)、同じく16番人気タイのレッドソックス(吉田正尚)、20番人気タイのタイガース(前田健太)と、ポストシーズン争いには加われそうな下馬評だ。
ただ、ドジャースが戴冠を逃せば、日本人選手の世界一は現実的にはやや厳しいかもしれない。
ちなみにチャンピオンリングを手にした日本人選手は、2017年アストロズの青木宣親(現ヤクルト)が最後。ただし、青木はその年のシーズン途中にブルージェイズに移籍してしまったため、アストロズの一員として美酒を味わうことができていない。
世界一を決めた試合で歓喜の輪に加わった最後の日本人選手はというと、2016年にカブスでプレーした川崎宗則だ。ただし、この時の川崎はベンチ入りこそしていたものの、ポストシーズンでロースター外だったため、WSには出場していない。
日本人選手がしばらく味わえていない世界一の美酒。今年は大谷と山本の番となるのか、まずはレギュラーシーズンで日本人選手が大暴れする姿を楽しみに待ちたい。
文=八木遊(やぎ・ゆう)