ロッテからポスティングシステムでメジャー移籍を目指す佐々木朗希。「25歳ルール」で獲得に必要な資金が低く抑えられるとあって、どの球団も喉から手が出るほど欲しい存在だろう。
現地ではドジャースやパドレスの名前が有力候補に挙がっているが、果たしてどの球団が争奪戦を制するのか。
そして渡米後の佐々木が何と呼ばれるかも気になるところ。今のところ現地では「ローキ・ササキ」と呼ばれているが、メジャーに定着すれば、何かしらのニックネームが付けられるだろう。
メジャーリーグの公式サイト(MLB.com)では多くの選手のプロフィール欄にニックネームも併記されている。
例えば大谷翔平は日本にもすっかり浸透した「Showtime」、アーロン・ジャッジは大学時代に呼ばれていたという「Baj」といった具合だ。
大谷の「Showtime」と並んで、日本人選手で秀逸だったニックネームが松坂大輔の「Dice-K」。Diceはサイコロのことで、Kはもちろん三振を意味する。松坂がメジャーの強打者から次々と三振を奪う様がこのニックネームとマッチしていた。
ほかに松井秀喜が日本時代の「Godzilla」を踏襲。イチローは「Ichi」と呼ばれることもあった。また、田中将大は「Ma-Kun」、ダルビッシュ有は「Yu-San」と敬称付き。トルネード旋風を巻き起こした野茂英雄は「The Tornado」、佐々木主浩は公式サイトに記載はないが、メジャーでも「Daimajin」と呼ばれていた。
では、もし佐々木朗希にニックネームがつけられるとすれば何になるだろうか。
実は佐々木がロッテに入団した際、球団がニックネームを公募したことがあった。その時は、「ろーたん」(RO-TAN)が選ばれ、「ちょっと恥ずかしいというのが正直なところありますが、ファンの方が考えてくれたニックネームですのでうれしいです」とコメントを残している。
結局、日本で「ろーたん」が定着することはなかったが、Rokiに発音が近い「Rocky」なら現地でも受け入れられるかもしれない。
Rockyといえば、1976年に製作されたボクシング映画の主人公を連想するが、佐々木はまさに正反対のイメージ。ただ、このニックネームが定着すれば、マウンドで闘志を前面に押し出すタイプの投手になるかもしれない。
また、SNSでは佐々木の移籍先にロッキーズを推す声もある。まさに名前にぴったりの球団名ではあるが、ロッキーズが本拠地を構えるデンバーは標高1600mの高地。クアーズフィールドは打者天国として知られるだけに、投手は敬遠しがちだ。
実際、2000年にロッキーズでプレーしたロッテの吉井理人監督は、6勝15敗、防御率5.86と惨憺たるシーズンを過ごした。師匠の苦い経験を踏まえれば、佐々木が“リアルRocky”になる可能性は低いと言わざるを得ない。
今オフのFA市場で最注目の一人となった佐々木の移籍先は果たしてどこになるのか。そして現地で新たなニックネームは誕生するのか。数か月先を楽しみに待ちたい。
文=八木遊(やぎ・ゆう)
現地ではドジャースやパドレスの名前が有力候補に挙がっているが、果たしてどの球団が争奪戦を制するのか。
そして渡米後の佐々木が何と呼ばれるかも気になるところ。今のところ現地では「ローキ・ササキ」と呼ばれているが、メジャーに定着すれば、何かしらのニックネームが付けられるだろう。
メジャーリーグの公式サイト(MLB.com)では多くの選手のプロフィール欄にニックネームも併記されている。
例えば大谷翔平は日本にもすっかり浸透した「Showtime」、アーロン・ジャッジは大学時代に呼ばれていたという「Baj」といった具合だ。
大谷の「Showtime」と並んで、日本人選手で秀逸だったニックネームが松坂大輔の「Dice-K」。Diceはサイコロのことで、Kはもちろん三振を意味する。松坂がメジャーの強打者から次々と三振を奪う様がこのニックネームとマッチしていた。
ほかに松井秀喜が日本時代の「Godzilla」を踏襲。イチローは「Ichi」と呼ばれることもあった。また、田中将大は「Ma-Kun」、ダルビッシュ有は「Yu-San」と敬称付き。トルネード旋風を巻き起こした野茂英雄は「The Tornado」、佐々木主浩は公式サイトに記載はないが、メジャーでも「Daimajin」と呼ばれていた。
では、もし佐々木朗希にニックネームがつけられるとすれば何になるだろうか。
実は佐々木がロッテに入団した際、球団がニックネームを公募したことがあった。その時は、「ろーたん」(RO-TAN)が選ばれ、「ちょっと恥ずかしいというのが正直なところありますが、ファンの方が考えてくれたニックネームですのでうれしいです」とコメントを残している。
結局、日本で「ろーたん」が定着することはなかったが、Rokiに発音が近い「Rocky」なら現地でも受け入れられるかもしれない。
Rockyといえば、1976年に製作されたボクシング映画の主人公を連想するが、佐々木はまさに正反対のイメージ。ただ、このニックネームが定着すれば、マウンドで闘志を前面に押し出すタイプの投手になるかもしれない。
また、SNSでは佐々木の移籍先にロッキーズを推す声もある。まさに名前にぴったりの球団名ではあるが、ロッキーズが本拠地を構えるデンバーは標高1600mの高地。クアーズフィールドは打者天国として知られるだけに、投手は敬遠しがちだ。
実際、2000年にロッキーズでプレーしたロッテの吉井理人監督は、6勝15敗、防御率5.86と惨憺たるシーズンを過ごした。師匠の苦い経験を踏まえれば、佐々木が“リアルRocky”になる可能性は低いと言わざるを得ない。
今オフのFA市場で最注目の一人となった佐々木の移籍先は果たしてどこになるのか。そして現地で新たなニックネームは誕生するのか。数か月先を楽しみに待ちたい。
文=八木遊(やぎ・ゆう)