ニュース 2018.10.01. 15:21

【東京城南ボーイズ】「高校で選手が伸びること」に主眼を置いた指導(後編)


――野球の練習以外のトレーニングなどはいかがでしょう?

「ランニングメニューは主に三つです。一つは25メートル走で、これは毎回タイムを計って3.5秒を切るように走る。あとは10段の階段を一段ずつ走る練習。これはピッチを速くするため。そして120メートルくらいのボール間を走るもの。これはストライドを広げるためのものです。ピッチとストライドを分けて練習して実戦の塁間に近い距離のタイムを意識するためにこのようにしています。自重トレーニングをやることはありますが、ウエイトトレーニングとプロテインは禁止です」


――これまで多くの選手をご覧になられてきたと思いますが、例えば松坂投手などで印象的なエピソードはありますか?
「松坂は凄いピッチングをしたという記憶はほとんどありません。立ち上がりが悪くて、これはボロボロになるなと思ってみていてもなぜか抑える。そんなタイプのピッチャーでした。
体も太かったですが、中学校の後半で身長が伸びてそこから一気に伸びましたね。ただ『さぼりのマツ』とよく言われていますが、中学時代もそうでしたね。シーズン最後の試合で、翌日に走る練習があると分かっているときにランナーだった松坂がホームに突っ込んで足を怪我して痛がったんですね。それを見たチームメイトは『出た出た!』と言って誰も信じていませんでした。蹴ってる奴もいたくらいです。結局は本当に骨折していたんですが、みんな松坂が走る練習をさぼりたいから痛いふりをしていると信じて疑っていませんでしたから(笑)。
でもその後にあったマラソン大会では足を怪我しているのに、もう一人怪我している後輩に支えてもらって「ブービー賞」を持っていった。そういう要領の良さはあったと思いますね」


――実際にプレーしている中学生やこれから中学野球を始めようという小学生、保護者の方などに伝えたいことやメッセージがあればお願いします。
「まずは野球を長く続けるためのことを考えてもらいたいですね。中学野球はあくまで通過点ですから。高校、更にその先で野球をやるために今どうするべきか。そう考えられる人が少しでも増えてもらいたいと思ってやっています」

大枝監督、お忙しいところありがとうございました!
(取材:西尾典文、撮影:編集部)


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