ニュース 2019.01.24. 13:55

新軟式球で見直したい『捕り方』

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私は普段、中学硬式野球のコーチをしているので、軟式球を触る機会はほとんどないのですが、友人から「ボールが変わって気をつけたいことはあるか?」という相談を受けたので、今日はそのことを書きたいと思います。

実際にちょっと使ってみました。
印象は「ちょっと重い」そして何よりも「硬い」

数グラムなので「大差ない」と思うかも知れませんが、野球選手であればすぐに気づくくらいの「重い」と分かります。まぁ、硬式球に比べれば軽いのでそれはそんなに大きな問題ではないと思います。じっくり慣れていけば良いでしょう。私は「硬さ」の方が印象に残りました。

私は以前、学童軟式野球のコーチをやっていました。
小学生に対するキャッチボールの指導はとても重要です。特に「捕り方」の指導はその後のプレーの癖に大きく影響を及ぼす要素なので、私は「投げ方」よりも「捕り方」に対して注意深く観察し、指導することを心がけていました。

ボールに恐怖心の有る選手は正面で捕球することを避けたり、上から押さえつけるような捕り方になったりします。グローブの芯を外して網の部分で捕球する癖がついてしまう選手もいます。これらの癖は打球や送球が早くなる中学以降に「課題」として顕在化し、思わぬ落球やファンブルなど安定感を欠くプレーが頻出してしまいます。

ボールが硬くなれば当たると痛いですし、捕球時の手への衝撃も上がります。ボールを扱う技術を向上させなければこれらの影響を受けることになります。

足を動かして捕りやすい位置で捕球する
グローブの芯で捕球する

当たり前のことがより一層重要になると思います。

グローブの使い方も重要です。特に握力の弱い小学生や硬式野球をやっている中学1年生あたりの選手は、固いグローブを無理やり閉じようとする中で、グローブの薬指あたりの部分が内側に反ったような形になってしまいます。当然グローブの「捕球しやすい場所」の面積が狭くなりますし、グローブの消耗も早くなってしまいます。

ボールの規格が変わると用具の再購入など、チームへの負担も大きいと思います。
しかし全てを「機会」ととらえる視点も必要だと思います。今までの捕り方を見直し、次のステージでも通用する技術をもう一度学び直す「機会」だと思います。


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著者プロフィール

著者:廣川寿(ひろかわひさし)
愛媛県出身。松山北高校時代に投手として選抜高校野球(春の甲子園)に出場。甲南大学時代は投手として阪神大学野球連盟の数々の記録を塗り替える。社会人野球まで投手として活躍。自身の息子が少年野球チームに入部したことをきっかけに学童野球のコーチとなる。現在は上場企業の管理職として働く傍ら、横浜港北ボーイズのコーチとして「神奈川NO.1投手の育成」を目標に掲げ、中学生の指導に情熱を注ぐ。


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