ニュース 2019.02.01. 11:08

野球が大好きになる!「埼玉baseballフェスタin川口」



さらに、運動プログラムでは、巨大なビニールボールを転がしてドッジボールの球を当てあうゲームが行われた。これは一見、野球とは関係がなさそうに見えるが、明治期には「打球鬼ごっこ」と翻訳されたこともあるなど、野球の動きと関連性が深い。こうした幼児向けの運動も「野球好き」へのアプローチとして有効ではないかと思われた。

それぞれの体験の指導、サポートは川口市内の少年野球チームに所属する中学生が担当した。ホームランチャレンジでは子供たちが打った飛球がフェンスを越えると「いいねー!」と大声をあげて子供とハイタッチをしていた。
このイベントは、未経験の子どもたちにとっても楽しかっただろうが、サポートをした選手たちにとっても貴重な経験になったはずだ。
球場の入り口では、川口市内の28の少年野球チームがチラシを配っていた。自分たちを指導してくれたお兄さんと同じユニフォームを着たいというニーズも確かにあるのではないか。





グラウンド中央で行われた「初めての野球体験教室」は、埼玉西武ライオンズの石井丈裕、宮田和希の両コーチが講師となって進められた。





両コーチはボールの投げ方、受け方、バットの振り方などをわかりやすく説明。野球未経験者向けのプログラムは、2017年に始まった「PLAY-BALL!埼玉」などのイベントを通してすでに十分に練り上げられている。子どもたちは、コーチの指導を受けているうちに、自然に「野球の動き」が身についていった。
若い宮田コーチは、大きな身振りで子どもたちにボールの投げ方などを指導した。終始笑顔で、コーチ自身が楽しそうに始動をしている。子どもたちに接するには、こうした気配りも重要なことだ。
石井コーチは、1992年には沢村賞に輝いたライオンズのレジェンドだ。その立派な体格は、今でも存在感が抜群だ。子どもたちの後ろにはスマホで石井コーチを撮影するお父さんたちの姿があった。
最後には川口市のゆるキャラ「きゅぽらん」も加わって記念撮影が行われた。



「初めての野球体験教室」のプログラムは約1時間、これを終えた子供たちはその後、ストラックアウト、スピードガン計測など当日自由参加のイベントを体験することができる。
これまでの体験会は、複数のイベントに参加しようとすると、待ち時間ができることが多かった。
しかし、中央で2回行われたライオンズ主催の体験教室以外は、子供たちはいつでも自由に体験イベントに参加できるので、待ち時間が少ない上に、いろいろな体験を順番は関係なく選択できる。「今度は何をやろうか」と子どもたちもワクワクするし、非常に良いシステムではないかと思われた。グラウンド内では、ちょっとした野球のテーマパークのような賑わいが創出された。



参加者は約1000人。インフルエンザが流行している中だったが、球場は一日中子どもたちの歓声が響いていた。
午後からは川口市内のSKIPシティ彩の国ビジュアルプラザ 映像ホールで、川口Baseballサミットが行われたが、この模様は稿を改めて紹介する。

(取材・写真:広尾晃)

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