ニュース 2019.03.05. 13:57

【木更津総合】五島監督「コツコツやった軟式出身の子が伸びてくるのが楽しみ」

――監督が最近印象に残っている選手ではどんな選手がいましたか?
「去年のチームのキャプテンの比護(涼真)っていう子は強烈でしたね。横須賀から2時間半かけて通っていました。とにかく野球が好きで、一人で声を出し続けている。試合には出られなくても2年からベンチ入り。それだけ周囲も認めているんですよね。そういう選手がいるといいチームになります。スマートな選手が多い中でそれだけ自分を主張できるというのは貴重ですよね」

――木更津総合は最初に夏の甲子園に出た時(2003年)は全員が軟式出身の選手だったと聞きました。硬式出身、軟式出身で違いなどはありますか?
「最近は硬式が多いですけど、うちは毎年ベンチ入りの5人くらいは軟式出身がいますね。軟式出身の子はどうしても伸びてくるのが遅いというのはあります。3年生の5月から6月の夏にギリギリ間に合うくらいのタイミングということが多い。そこまで待たないといけない難しさはありますけど、コツコツやった軟式出身の子が伸びてくる楽しみもあります。時間をかけて身につけた選手は強いですから。またうちはそういう子がよくいて、話としても受け継がれていますから、ある意味そういう伝統になっている部分はあるかもしれませんね」

――高校野球を続けるうえで、こういう部分を大事にしてほしいというものがあればお願いします。
「さっきも言いましたけど、無理に周りに合わせようとしなくてもいいから、どんどん主張できるようにしてほしいですね。大人や指導者は他の子と違うとどうしても抑えようとしがちですけど、そういう子の方が楽しみがあります。謙虚さも大事ですけど、スポーツなので前に出る姿勢は持っていてほしいですよね。根拠のない自信を持っていることも大事で、その時は下手くそでもできると思ってやっていればそれが実現することもありますから。指導者もそれを我慢して見てあげることじゃないでしょうか」
 
貴重なお話、ありがとうございました。
(取材・写真:西尾典文)

五島卓道監督プロフィール

1954年岐阜県出身。関高校から早稲田大を経て川崎製鉄神戸で内野手としてプレー。暁星国際の監督時代は小笠原道大選手(元日本ハム、巨人、中日)を指導。1998年に木更津総合(当時木更津中央)の監督に就任し、9度の甲子園出場を果たしている。

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