待ちに待った休日
2月1日にはじまった春季キャンプも、各チームが第2クールを迎えた。
最初のつらい練習を乗り越え、待っているのは休日。各チーム最初の休日には、イベントごとが仕込まれていることが多い。
というわけで今回は、各チームの新人選手を中心に行われた「休日のイベント」情報をまとめてみた。今回はパ・リーグの6球団編。
▼ 日本ハム
・栗山英樹監督 『ゼニムラフィールド』
アリゾナキャンプ唯一の休日となった5日、栗山監督は第2次世界大戦中の日系人強制収容地だった『ヒラリバー戦争移住センター』の跡地を訪れた。
現在は一面が砂漠とオリーブ畑になっている地であるが、そこにはかつて「日系人野球の父」といわれる故銭村健一郎氏が建設した野球場「ゼニムラ・フィールド」が存在していた場所。「先が見えない生活を送っていた方々の楽しみだった。野球ってすごいんだなと思った」と野球ができる喜びを噛み締めた。
▼ ソフトバンク
・田中正義、古谷優人、九鬼隆平、三森大貴 『ゴルフ体験』
ソフトバンクの新人4選手(育成を除く)は、毎年恒例の“1日体験”を実施。今年の新人は「ゴルフ」を体験した。
経緯としては、宮崎県は冬でも雪が降らない温暖な気候のもと、冬でも緑の芝が美しく映えるなど年間を通してゴルフを楽しむことができる土地として有名。全国のゴルフ愛好家へ「宮崎=ゴルフ」を、市を挙げてPRしていることもあり、そこでルーキーたちがその活動の一環として一肌脱ぐこととなった。
レッスンプロの指導を受けながらの体験となったが、思わぬ苦戦を強いられたのがドラフト1位のゴールデンルーキー・田中正義。ゴルフは「全くの初めて」と言う右腕は止まっているボールを打つところから苦戦を強いられ、バンカーショットに打数を要したり、池ポチャも経験するなど、ほろ苦いデビューとなった。
▼ ロッテ
・佐々木千隼、酒居知史、土肥星也、有吉優樹、宗接唯人 『バーベキュー体験』
ロッテの新人5名は「島産肉バーベキュー体験」として、キャンプ地である石垣島の石垣牛、石垣もろみ豚、石垣黒鶏を食すPR活動を行った。
ドラ1・佐々木は「いつも食べてる肉よりもジューシーで、高そうなお肉だなと思いました」とコメント。最後は新人全員で「モー(牛)レツに練習して、プロの舞台(豚)で、てっぺんを獲り(鶏)たい!」とお肉にちなんだコメントで決意を述べた。
・ダフィー 『サプライズ誕生日会』
また、同日の午後には粋なはからいも。この日が誕生日であった新助っ人マット・ダフィーの誕生日会を開催。撮影と伝えて本人を連れ出すと、指定された部屋にはケーキを囲むチームメイトが待っていた。
午前にはNFLのスーパーボウルが開催され、ファンだというペイトリオッツが世紀の大逆転劇で優勝。そんなこともあって「最高の誕生日だ!忘れられない一日になったよ」と喜びを口にした。
▼ 西武
・多和田真三郎、平井克典、田村伊知郎、源田壮亮 『産業体験』
西武の新人3人と、2年目の多和田は日南市南郷の産業体験に参加した。
カツオの一本釣りの模擬体験から、カツオ捌き体験、最後は鮮魚をはじめとする日南の幸に舌鼓。第2クールに向けて英気を養った。
▼ 楽天
・新人選手 『久米島観光』
楽天は育成も含めた新人たちで久米島の観光PRを行った。
まずは恒例となっている「勝利の壺」に島産の泡盛を注ぐ儀式からはじまり、車海老の収穫も体験。最後はとれたての車海老を焼いて食した。
生産日本一を誇る車海老を食し、「自分も日本一に貢献したい」と思いを強くしたドラ1・藤平尚真。勝利の壺と日本一の車海老、2つの願掛けで4年ぶりの日本一を目指す。
▼ オリックス
・新人選手 『職業体験』
オリックスは新人14名が職業体験に参加。干し大根づくりを体験した。
キャンプ地にほど近い宮崎県田野町は漬け物用の干し大根の生産が盛んで、竹のやぐらに収穫した大根をつるして乾燥させる「大根やぐら」が有名。新人たちはやぐらに登り、大根をやぐらにかけて干す工程を手伝った。