ポストシーズンで好投が続くドジャースの前田健太

◆ リリーフで存在感を見せる前田健太

 ドジャースがまさかの連敗を喫し、苦境に立たされた。現地時間27日(日本時間28日)に行われたワールドシリーズ第3戦は、アストロズがドジャースに5-3で競り勝ち、対戦成績を2勝1敗とした。

 この日、ドジャースの先発マウンドを託されたダルビッシュ有は、立ち上がりから不安定な投球を見せる。初回は無失点で切り抜けたが、2回裏にアストロズ打線から集中打を浴び、まさかのノックアウト。打者12人に対し、6安打、1四球、三振は1つも奪えず、全くいいところがなかった。しかし、2回二死二、三塁の場面でダルビッシュの後を受けた前田健太がそのピンチを切り抜けると、5回途中までの2回2/3を無失点に抑える快投を見せ、ワンサイドゲームになりそうな流れを断ち切った。

 このポストシーズン7試合目の登板となった前田は、通算9回を投げ、2安打、無失点、1四球、9三振と完ぺきに近い投球を続けている。27日のアストロズ戦では、10人の打者と対戦し、奪三振は2つだけだったが、42球を投げ7つの空振りを奪った。49球を投げ1つしか空振りを奪えなかったダルビッシュとは対照的に、強打のアストロズ打線を翻弄していたことがわかる。配球面でも外角を中心に、時折内角の厳しいコースを効果的に攻めるなど、その投球術はアストロズ打線を攻略するうえでヒントになったのではないだろうか。

 前田が降板した直後の5回裏に、ドジャースは失策がらみで1点を失ったが、前田を含め救援陣は6回1/3をその1点だけに抑えた。救援陣の踏ん張りは、第4戦以降に向けて、ドジャースファンに希望を抱かせるものだった。

 連敗を喫し、アストロズを追う展開となったドジャースにとって、第4戦は絶対に落とせない一戦となる。しかし、その大事な一戦に前田が登板する可能性はほぼないだろう。27日の試合で42球を投じたため、前田の次の登板は早くてもシリーズ第5戦になりそうだ。

 アストロズとしては、当然このまま本拠地で4連勝を狙ってくるだろう。対するドジャースは、何とか流れを引き戻したいところ。このポストシーズンで無双の投球を続ける前田はドジャースの救世主となれるだろうか。

文=八木遊(やぎ・ゆう)

【八木遊・プロフィール】 1976年、和歌山県出身。大学卒業後、某スポーツデータ会社に就職。プロ野球、MLB、NFLの業務などに携わる。 野茂英雄と同じ1995年に渡米。ヤンキース全盛期をアメリカで過ごした。日本にファンタジーベースボールを流行らせたいという構想を持ち続けている。

この記事を書いたのは

八木遊

1976年、和歌山県で生まれる。地元の高校を卒業後、野茂英雄と同じ1995年に渡米。ヤンキース全盛期をアメリカで過ごした。米国で大学を卒業後、某スポーツデータ会社に就職。プロ野球、MLB、NFLの業務などに携わる。

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