井口
紅白戦で采配を振るロッテ・井口新監督=11月5日、千葉県鴨川市

◆ 打ち合いとなった紅白戦

 ロッテは5日、鴨川市営球場で行われている秋季キャンプで紅白戦を実施。井口資仁新監督が見守る中で行われた紅白戦には、5500人もの観客が観戦に訪れ、熱い視線を送った。

 紅白戦は、紅組の三家和真と細谷圭、井上晴哉に本塁打が飛び出し、白組では加藤翔平が本塁打を放つなど、打撃戦の末に白組が勝利(14-7)。また、5番・遊撃で先発した白組の大嶺翔太が4安打5打点の活躍を見せてるなど、存在感を示した。

 井口監督は10月14日の監督就任会見で、「センターラインを確立させたい」と、遊撃手や中堅手などの固定されていないポジションについて言及しており、定位置を確保できていない選手たちにとっては、自身の存在をアピールするまたとない機会になった。果たして大嶺翔らは新監督の眼にどう映ったのか。

◆ コンバートの余波

 この日の紅組は、三塁に鈴木大地、二塁には中村奨吾が入った。すでに各メディアで報じられているとおり、今季二塁手を務めた鈴木が三塁にコンバートされ、主に三塁手や遊撃手としてプレーしていた中村が二塁手として新たなスタートをきっている。井口新監督が率いるロッテの新センターラインを誰が担うのかは気になるところだ。

 一方の白組は、大木貴将が二塁手として先発し、3打数1安打という結果。「積極的な走塁」を目標に掲げる井口監督の下、シーズン終盤に初昇格を果たした新進気鋭のスピードスターにも期待がかかる。また、三塁には香月一也が入り4打数1安打1打点。同ポジションで勝負するのであれば、鈴木を脅かすような結果が求められる。

◆ 熾烈なポジション争いがスタート

 今年91試合に出場し、打率.206(214-44)ながら、5本塁打を放ち、守備では一塁(16試合)、三塁(49試合)、遊撃(36試合)と様々なポジションについた大嶺翔は、打撃だけでなく2本の三塁打を放つなど走塁面でもアピール。練習では外野も守っており、井口監督の起用法にも注目が集まる。

 一方、大嶺翔と同じく遊撃手として先発したプロ2年目の平沢大河も4打数3安打と活躍。守備では失策を犯す場面も見られたが、来季の正遊撃手候補の1人として存在感を示した。レギュラーの座をかけた熾烈なポジション争いは、すでに始まっている。

◆ 紅白戦メンバー

※紅白戦のため打順は10番まで
【紅組スタメン】
1(左)伊志嶺
2(指)岡田
3(二)中村
4(一)井上
5(三)鈴木
6(捕)田村
7(遊)平沢
8(指)細谷
9(右)肘井
10(中)三家

【白組スタメン】
1(右)荻野貴
2(中)加藤
3(左)清田
4(指)角中
5(遊)大嶺翔
6(指)金澤
7(一)高濱
8(捕)吉田
9(三)香月一
10(二)大木

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