サファテ
ソフトバンクのデニス・サファテ(C)Kyodo News

◆ 4年で3度の日本一

 ソフトバンクに黄金時代が到来した。昨季こそ日本ハムに足をすくわれたが、2014年、15年に連続日本一、そして今季2年ぶりに日本一の栄冠を手にした。

 1965~73年の巨人V9、そして86~92年の7年間で6度の日本一に輝いた西武などに次ぐ黄金時代に突入したと言っていいだろう。

 ただ今季のソフトバンクにも苦しい場面は多々あった。開幕ダッシュに成功した楽天を追う展開が春先から続き、ジリジリと追い詰めるが、「マイナスゲーム差」がたびたび生まれるなど夏場までは楽天と2強状態。しかし、楽天に故障者が続出し、負けが込み始めると、ソフトバンクが一気に独走。最終的には、2位に浮上した西武に13.5ゲームの差をつけた。

 そして迎えたクライマックスシリーズのファイナルステージ。ソフトバンクが難なく勝ち抜くと思われたが、第1戦から楽天に2連敗を喫する。しかし、第3戦から3連勝で日本シリーズへの進出を決めた。

 その大舞台でもDeNAの驚異的な粘りに苦戦した。3連勝のあと、2連敗を喫し、第6戦でも1点ビハインドで最終回を迎えるなど大苦戦。しかし、最後は地力の差を見せつけ、頂点に立った。

◆ 12球団屈指の救援陣を支えた守護神

 その日本シリーズでMVPに輝いたのが超優良助っ人サファテだ。6試合のうち3試合に登板し、1勝2セーブ、無失点と抜群の安定感を見せつけた。特に優勝を決めた第6戦は、異例の3イニングを投げ抜き、チームのサヨナラ勝利を手繰り寄せた。サファテがいなければ、今季の日本一はなかったかもしれない。そう思わせるくらいの投球を、シーズンを通じて見せた。

 そのサファテに期待したいのが、パ・リーグMVPの受賞だ。日本シリーズとシーズンMVPを同一シーズンに受賞した選手は過去14人いるが、最後の達成者は、2000年の松井秀喜(巨人)。パ・リーグでは、1992年の石井丈裕(西武)までさかのぼらないといけない。久々のシリーズ&シーズンMVPの同時受賞となるのか。

 サファテにとって来季は区切りのシーズンとなりそうだ。15年にソフトバンクと結んだ3年契約の最終年を迎える。4年間で3度の日本一を味わい、愛着あるソフトバンクに残留する可能性も当然あるが、サファテもすでに36歳。メジャー復帰を目指すなら、18年オフが最後のチャンスになるかもしれない。

 サファテが来日後、7年間で積み重ねたセーブ数は229。あと21セーブで名球会入りが決まる。順調にいけば、オールスター前には到達するだろう。サファテは、名球会入りを手土産に新たな道を模索するのか、それともホークス愛を貫くのか。ホークス黄金時代の行方は、この男の去就次第なのかもしれない。

文=八木遊(やぎ・ゆう)

【八木遊・プロフィール】
1976年、和歌山県出身。大学卒業後、某スポーツデータ会社に就職。プロ野球、MLB、NFLの業務などに携わる。 野茂英雄と同じ1995年に渡米。ヤンキース全盛期をアメリカで過ごした。日本にファンタジーベースボールを流行らせたいという構想を持ち続けている。

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この記事を書いたのは

八木遊

1976年、和歌山県で生まれる。地元の高校を卒業後、野茂英雄と同じ1995年に渡米。ヤンキース全盛期をアメリカで過ごした。米国で大学を卒業後、某スポーツデータ会社に就職。プロ野球、MLB、NFLの業務などに携わる。

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