沢村賞投手がまさかの…
2018年のプロ野球も、開幕からあっと言う間に10試合を消化した。
まだ始まったばかりではあるのだが、早くも不安の声が挙がっているのが巨人。ここまで12試合で4勝8敗とスタートダッシュに失敗し、セ・リーグの貯金をまとめて引き受けての最下位に沈んでいる。
なかでも誤算だったのが、エース・菅野智之の絶不調。昨季は最優秀防御率と最多勝の二冠に輝き、沢村賞も受賞した球界を代表する右腕であるが、今季はなんとここまで2戦2敗。防御率は規定到達者の中でワーストの6.23と苦しんでいる。
これまで3戦3勝とめっぽう強かった開幕戦では、阪神を相手に7回5失点で初黒星。復調を期した第2戦のヤクルト戦でも、昨季は5戦5勝のお得意様を相手に6回5失点で敗戦。まさかの2連敗となってしまった。
チームもエース同様に苦戦を強いられ、現在6連敗中。菅野は自身とチームの連敗を止めることができるか。今季初勝利を目指して13日・広島戦のマウンドに登る。
両リーグの最多勝投手も…
また、昨季の最多勝投手もピリっとしない。
広島の薮田和樹はここまで2戦1勝、防御率3.48という成績。オープン戦の苦戦を考えれば多少は戻しているとはいえ、ここまで10回1/3を投げて被安打8、与四死15という内容はなかなか厳しい。昨季は抜群の安定感で白星を積み上げてきただけに、なんとか復調のキッカケを掴みたいところだ。
また、パ・リーグでは西武の菊池雄星が2戦2勝、防御率1.80とさすがの成績を残している一方、もうひとりの最多勝投手であるソフトバンクの東浜巨が2連敗中。防御率もリーグワーストの5.79と苦しんでいる。
こちらも今季初戦となった西武戦での6失点が大きく数字に影響しているとはいえ、2戦目の日本ハム戦でもクオリティ・スタートをクリアしながらも白星がつかなかったというのは本人にとってもつらいところ。まずは早いうちにひとつ白星を掴みたい。
両リーグの本塁打王も…
さらに、野手では昨季のホームラン・キングが揃って出遅れる事態となっている。
今季から巨人に移籍したアレックス・ゲレーロ。オープン戦では打率こそ.200も5本塁打をかっ飛ばすなど、新天地での活躍に期待が高まっていたが、開幕後は打率.262も本塁打が0。安打11のうち長打は二塁打2本だけと、期待に応えるはたらきはできていない。
と言っても、ゲレーロといえば昨季も4月は2本塁打とスロースタートだった。その後は球団新記録となる6試合連続本塁打をマークするなど、量産体制に入った時のパワーは証明済み。まずはキッカケとなる1本がほしいところだ。
パ・リーグでも、ソフトバンクのアルフレド・デスパイネがここまで打率.171と低迷。本塁打こそ2本出ているとは言え、本調子とはほど遠い姿を見せている。
そこで昨季の成績を見てみると、4月が打率.255で5本塁打に対し、5月に打率.312で10本塁打をマーク。昨年同様、5月に向けて状態を上げていくことができるのか。お目覚めの瞬間が待たれる。