◆ 強力打線がけん引、シーズン中も補強緩めず
西武の10年ぶりとなるリーグ優勝が決まった。優勝マジックを「1」として臨んだ、敵地・札幌ドームでの日本ハム戦。序盤から劣勢の苦しい試合展開だったが、マジック対象チームの2位・ソフトバンクがロッテに1-9で敗れため、この瞬間に優勝が決まった。
今季の西武は打線が充実。上位の1番秋山、2番源田、3番浅村、4番山川がけん引役となり、そこに森、外崎、金子侑らがポジションを変えながら加わった。ベテランの存在も絶大。栗山は勝負強さを発揮し、中村は後半戦に入り本塁打を量産した。
投手陣は菊池と多和田がローテーションの軸となり、開幕前にトレードで加わった榎田は自身初の2ケタ勝利をマークした。シーズン途中も補強の手を緩めず、中継ぎ陣も整備。終盤に入り、マーティン、ヒースの勝ちパターンも安定してきた。
27年ぶりとなる開幕8連勝を決め、以降は1度も首位を譲ることなくフィニッシュ。前半戦は日本ハム、後半戦はソフトバンクに接近された時期もあったが、強力打線を武器にライバルの逆襲を跳ね返した。
西武は前日の時点で、いずれもリーグ1位のチーム打率.273、770得点をマーク。一方でチーム防御率4.27、632失点はいずれもリーグワーストだった。チーム防御率がリーグ最下位のままシーズンが終了すれば、“いてまえ打線”で優勝した2001年の近鉄以来、2度目の珍事。それほど今年の西武打線は圧倒的だった。