菊池雄星
西武・菊池雄星

◆ 通算50勝超えは「0人」

 西武からポスティングシステムを利用してメジャー移籍を目指す菊池雄星。いよいよ16日に渡米をし、まもなく獲得に動いている数球団と面談するとみられている。契約金・年俸の規模は5~7年総額で50億円以上とも言われているが、果たしてどの球団が菊池を“落とす”ことができるだろうか。

 近年メジャーに挑戦する日本人といえば、ほとんどが投手。二刀流の大谷翔平を除けば、野手の挑戦はめっきり減っている。

 野手に比べると、日本人投手がメジャーで成功する確率は高い。しかし、過去にメジャーの舞台で一定の成績を収めた日本人の先発投手を調べてみると、そのほとんどが右投手だった。1995年にトルネード旋風を巻き起こした野茂英雄を筆頭に、通算50勝以上挙げた日本人投手は7人いるが、すべて右投手だ。、

【日本人投手のメジャー通算勝利数】
1位 123勝 野茂英雄
2位 79 勝 黒田博樹
3位 64 勝 田中将大
4位 63 勝 岩隈久志
5位 57 勝 ダルビッシュ有
6位 56 勝 松坂大輔
7位 51 勝 大家友和
※50勝以上
※2018年シーズン終了時点

 ちなみに、8位には主に救援で活躍した長谷川滋利(45勝)がランクイン。ようやく9位に左腕の石井一久(現楽天GM)の名前が出てくる。

 日本人先発左腕投手は、メジャーに挑戦した数そのものが右腕に比べて圧倒的に少ないのも事実。メジャーで通算50試合以上に先発した日本人投手は右投げが11人いるが、左投げは石井氏(102先発)のみである。

 その石井氏は2002年からの4シーズンをドジャースとメッツで過ごし、合計39勝を挙げた。1シーズンあたり10勝近く記録したが、通算防御率は4.44と渡米前のヤクルト在籍時に比べると物足りなさを感じる。

 他の日本人先発左腕だと、井川慶(2007~11)や高橋尚成(2010~13)、和田毅(2012~15)といったところがメジャーに挑戦したが、井川氏は通算2勝と大失敗。高橋氏は1年目途中からリリーフに転向し、和田は1年目の開幕前に故障。渡米3年目にようやくメジャー初登板を果たした。その和田もメジャーでは通算5勝に終わり、帰国している。このように右腕に比べると左腕の成功例は少ない。

 先発左腕投手のメジャー挑戦は、和田以来で実に7年ぶり。菊池(27歳)は、年齢的に石井氏(当時28歳)もしくは井川氏(当時27歳)と重なるが、果たして日本人左腕として初の50勝をクリアし、夢の舞台で成功を収めることはできるのだろうか。そのためにもまずはチーム選びが重要になる。

文=八木遊(やぎ・ゆう)

【八木遊・プロフィール】
1976年、和歌山県出身。大学卒業後、某スポーツデータ会社に就職。プロ野球、MLB、NFLの業務などに携わる。野茂英雄と同じ1995年に渡米。ヤンキース全盛期をアメリカで過ごした。日本にファンタジーベースボールを流行らせたいという構想を持ち続けている。

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この記事を書いたのは

八木遊

1976年、和歌山県で生まれる。地元の高校を卒業後、野茂英雄と同じ1995年に渡米。ヤンキース全盛期をアメリカで過ごした。米国で大学を卒業後、某スポーツデータ会社に就職。プロ野球、MLB、NFLの業務などに携わる。

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