キャリアハイ5本の男がすでに4本塁打
開幕から8試合連続本塁打とロッテ打線が長打を量産している。
連続本塁打は、球団新記録がかかった9試合目でストップしたものの、中1日で迎えた9日のオリックス戦では角中が第3号、レアードが第7号弾を放ち、開幕10試合で20本塁打。年間に換算すると「286本」ペースになる。このまま打ち続ける保証はどこにもないが、昨シーズン78本塁打と12球団最少だったチームとは思えない量産ぶりだ。
今シーズンから、本拠地であるZOZOマリンスタジアムには「ホームランラグーン」というエリアが設置され、球場が狭くなった影響もある。ここまで10試合のうち、ZOZOマリンで4試合が行われ、3本のラグーン弾が生まれた。
また、新加入となったブランドン・レアードの存在も大きい。日本ハムでの4シーズンで通算131本塁打を放った助っ人は、本拠地で行われた全4試合で一発を放つなど、開幕からホームランを量産している。
もちろん、レアードひとりだけの力ではない。今まで2桁本塁打に到達したことのない中村奨吾がすでに5本。昨シーズンは39盗塁とスピードでもアピールした中村が、今シーズンは打棒でも存在感を発揮している。
そして、これまでの最多本塁打が2017年の5本塁打という加藤翔平が、すでに4本塁打。早くもキャリアハイに肩を並べそうな勢いだ。
激戦区を勝ち抜きスタートダッシュに成功
開幕から好調な加藤は、今シーズンが大卒7年目となる28歳。2年目の2014年シーズン、98試合に出場して342打席に立ち、外野のレギュラー候補に名乗り出た。しかし、その後は思うように結果を残すことが出来ず、昨シーズンは69試合の出場にとどまっている。
しかし、今シーズンはオープン戦で打率.406(32-13)、1本塁打、3打点、4盗塁の結果を残すと、「2番・右翼」で開幕スタメンを勝ち取った。そして開幕戦ではチーム初アーチを記録し、その勢いのままスタートダッシュを決めている。
ロッテの外野を見渡すと、実績のある角中勝也は左翼で固定。中堅、右翼を岡大海、荻野貴司、菅野剛士、清田育宏、藤原、そして加藤で争っていた。その争いを勝ち抜き、ここまでは順調に結果を残している。
また、9試合目からは右翼ではなく、中堅でスタメン出場。他の選手との兼ね合いもあるなか、外野で複数のポジションを任せられるのも大きな強み。井口資仁監督にとっても使い勝手がよく、信頼できる存在といえそうだ。
昨シーズンの加藤は開幕スタメンを勝ち取ったものの結果が出ず、1週間でスタメンから外れてしまった。しかし、足だけではなく、打棒の面でも今シーズンは違いをみせている。高卒ルーキーの藤原に注目が集まる中、大卒7年目の加藤が一気にブレイクを果たすかもしれない。
【ロッテの主な外野手】
▼ 加藤翔平
10試合 打率.341(41-14) 本4 点5 盗1
出塁率.372 長打率.756 OPS1.128
▼ 角中勝也
10試合 打率.270(37-10) 本3 点8 盗1
出塁率.386 長打率.595 OPS.981
▼ 岡 大海
7試合 打率.000(13-0) 本0 点0 盗0
出塁率.133 長打率.000 OPS.133
▼ 荻野貴司
5試合 打率.429(7-3) 本0 点0 盗1
出塁率.429 長打率.571 OPS1.000
▼ 清田育宏
5試合 打率.000(4-0) 本0 点0 盗0
出塁率.200 長打率.000 OPS.200
▼ 菅野剛士
2試合 打率.000(7-0) 本0 点0 盗塁0
出塁率.000 長打率.000 OPS.000
※4月7日に一軍登録
▼ 藤原恭大
6試合 打率.105(19-2) 本0 点2 盗0
出塁率.105 長打率.105 OPS.211
※4月7日に一軍抹消
※数字は2019年4月9日終了時点