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もしもファームに「ベストナイン」があったら…【イースタン・リーグ 編】

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ロッテ・安田尚憲

来季への期待を込めて…


 11月26日、今年も華やかなムードで開催された『NPB AWARDS 2019 supported by リポビタンD』。各種個人タイトルの受賞者をはじめ、前日に発表されたベストナインに選出されたスターたちが集結。後半では今季の新人王とMVPも発表され、これにてプロ野球の2019年シーズンが幕を閉じた。

 昼間にはファームの表彰式も開催されたが、やはり一軍を目指す選手たちの“育成の場”という意味合いも大きいだけに、一軍にしかない表彰もある。そのひとつが「ベストナイン」だ。

 というわけで、今回は編集部の独断でファームの「ベストナイン」を選定しよう!という企画。2020年シーズンの飛躍に期待を込めて、各ポジションで輝きを放った選手たちをピックアップしてみた。


イースタンのベストナインは…?


 今回は、楽天が球団史上初のリーグ優勝を果たしたイースタン・リーグ編。メンバーは以下の通り。


▼ 投手
中川虎大(DeNA)
20試(104回) 11勝3敗1セーブ 防2.25
奪三振93 WHIP1.26

▼ 捕手
岸田行倫(巨人)
92試 率.293(246-72) 本4 点33
盗塁3 出塁率.378 長打率.419 OPS.797

▼ 一塁手
安田尚憲(ロッテ)
122試 率.258(449-116) 本19 点82
盗塁1 出塁率.365 長打率.439 OPS.804

▼ 二塁手
山野辺翔(西武)
87試 率.271(303-82) 本12 点35
盗塁29 出塁率.347 長打率.465 OPS.812

▼ 三塁手
北村拓己(巨人)
112試 率.290(369-107) 本8 点66
盗塁5 出塁率.428 長打率.414 OPS.843

▼ 遊撃手
茶谷健太(ロッテ)
118試 率.271(377-102) 本6 点48
盗塁8 出塁率.325 長打率.377 OPS.702

▼ 外野手
塩見泰隆(ヤクルト)
74試 率.310(252-78) 本16 点52
盗塁23 出塁率.430 長打率.579 OPS1.009

関根大気(DeNA)
83試 率.329(304-100) 本12 点44
盗塁8 出塁率.407 長打率.539 OPS.946

松原聖弥(巨人)
96試 率.287(334-96) 本5 点28
盗塁17 出塁率.349 長打率.401 OPS.750

▼ 指名打者
山下航汰(巨人)
90試 率.332(319-106) 本7 点40
盗塁6 出塁率.378 長打率.489 OPS.867


複数ポジションで候補多数も…


 投手部門は最多勝・最優秀防御率のリーグ2冠に輝いたDeNAの右腕・中川虎大。ほかにもロッテの中村稔弥、小島和哉、土肥星也の左腕トリオに、楽天・藤平尚真、西武・相内誠ら有望株たちが奮闘を見せていたが、そのなかでも育成選手ながら好成績を残し、7月に支配下登録を勝ち取った高卒2年目右腕を投手部門に推す。

 女房役の捕手には、巨人の2年目・岸田行倫を。8月の一軍デビュー戦となったDeNA戦では痛恨の捕逸で決勝点を献上し、ほろ苦いデビューとなったものの、ファームでは打てる捕手としてリーグ屈指の存在。同世代の岡本和真、高橋優貴に続いて、東京ドームでの活躍を期待したい。

 内野は本塁打と打点で二冠達成のロッテ・安田尚憲を一塁に、各打撃成績で数字を伸ばし、最高出塁率に輝いた巨人・北村拓己をホットコーナーに配置。遊撃手にはソフトバンクから移籍し、攻守に渡って光るプレーを見せていたロッテの育成選手・茶谷健太を選出した。

 残る二塁手には西武・山野辺翔。今季は29盗塁で盗塁王に輝くなど、足のイメージがある選手だが、それ以上に長打力もアピールした。今季マークした12本塁打はチームトップタイで、俊足を武器にDeNA・関根に次ぐリーグ2位タイの6本の三塁打を稼いでいる。「長打率」を比較すれば、同ポジションを守るDeNA・伊藤裕季也だけでなく、本塁打王のロッテ・安田をも上回る好成績。文句なしの「二塁手」選出だった。


 外野は打撃覚醒の兆しが見える細川成也、楠本泰史、梶谷隆幸ら、DeNAから有力候補が多数いたが、今回はなかでも一軍出場機会が少なく、ファームで好成績を残していた関根大気をチーム代表として選出。もう2枠は高津監督から「ミスターイースタン」といじられるほどの好成績を残しているヤクルト・塩見泰隆と、攻守に渡ってハイレベルなプレーを見せていた巨人・松原聖弥を選出する。

 最後に、「指名打者」には巨人の高卒ルーキー・山下航汰を選出。巨人はほとんどのルーキーが三軍帯同するなか、山下はファームでの出場機会を得て安打を量産。7月5日に支配下契約を勝ち取り、勢いそのままに首位打者のタイトルを手にした。なお、“高卒1年目の首位打者”は1960年の高木守道(中日)、1992年の鈴木一朗(イチロー)以来、史上3人目の快挙だった。


史上初V楽天からゼロのワケは?


 こうして並べてみると、球団創設初の優勝を果たした楽天は「選出なし」という結果に。これには楽天のチームスタイルも影響している。

 今季のチーム総得点539、チーム打率.245はともにリーグ5位の成績となった一方で、総失点はリーグ最少の422。チーム防御率3.01も巨人に次ぐリーグ2位と、守り勝つ野球で競り勝ってきた。

 その中心にいたのが、最高勝率のタイトルを獲得した藤平尚真であり、2年連続最多セーブの小野郁、チーム最多の51試合に登板して防御率1.65と安定した投球を披露していた寺岡寛治ら、ファーム最高水準の投手陣だった。

 少ない得点でも競り勝つ野球で、イースタンを制した楽天。新シーズンはこのチームを率いてきた三木肇監督が一軍へと戦いの場を移す。

 思えば、上述の『NPB AWARDS』で表彰を受けたオコエ瑠偉が「監督の長~いお話がためになった」と口にしていたが、この“三木塾”が一軍でどのような効力を発揮するのか。将来有望な若手選手とともに、新星イーグルスの戦いぶりにも注目だ。

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