2020.03.11 13:00 | ||||
横浜DeNAベイスターズ | 7 | 終了 | 1 | 広島東洋カープ |
横浜 |
右のエース候補が躍動
DeNAの上茶谷大河投手が11日のオープン戦(対広島戦)で好投し、開幕ローテーション入りへ大きく前進した。
前回登板の練習試合では4回6失点と炎上した上茶谷だったが、今年初の横浜スタジアムでしっかりと修正して見せた。初回は広島の2番・ピレラ選手に二塁打を許すも、3番・西川龍馬選手を遊飛に、4番・鈴木誠也選手を一邪飛に仕留める。
2回もヒットによる走者を許したが、変化球で3つの内野ゴロに打ちとり、3回の二死一三塁のピンチも鈴木を左飛に仕留め無失点。4回は先頭打者にヒットを許したが、後続を併殺打に打ち取ってピンチの芽を摘むと、5回は三者凡退に抑えた。
この日は最速149キロ、アベレージも140キロ中盤をマークしていたストレートを軸にする事で、カットボール、スライダー、スプリット、カーブと多彩な変化球がより生きた。試合後、ラミレス監督も「スピードも出ていたし、色んなボールをミックスして、非常に良い出来だった。何より5回を65球でまとめたのが良かった」と語り、「きょうのパフォーマンスを見たら、開幕ローテーション入りを考える」と評価した。
しかし、新型コロナウイルスの影響で開幕がズレ込むこともあり、「また一軍で投げてから考える」と慎重な姿勢を崩さなかったが、現状の先発陣を鑑みると開幕ローテーション入りは固そうだ。
一方の打撃陣では、ホームランを打った梶谷について「振り遅れているわけではなく、逆方向(レフト)にホームランを打った。我々の知っている凄い梶谷が帰ってきた」と笑顔を見せ、2本の本塁打を放った佐野に関しては「日を追うごとに状態は上がっている。何日か前までは心配されていたが、チームトップの9打点を挙げているし、その心配を払拭した」と、「新4番」に太鼓判を押した。
先行きの見えないプロ野球界ではあるが、横浜スタジアム最後のオープン戦を快勝したベイスターズ。この状態を維持し、満員のファンの前で来たるべく開幕を迎えたい。
取材・文・写真=萩原孝弘(はぎわら・たかひろ)