先発候補と復活を期す中継ぎが好投
DeNAの投手陣が25日、横浜スタジアムで行われた阪神との練習試合で好投を披露。試合は0-0の引き分けに終わった。
先発を任されたのは4年目の京山将弥投手(21)。2018年に6勝を上げた右腕だが、昨年は未勝利で今年もオープン戦では出番がなかった。悔しい思いを胸に横浜スタジアムのマウンドに上がり、粘られながらも先頭の上本を打ち取ると、北條、マルテ、回を跨いでボーアを三者連続三振に切ってとる立ち上がりを見せる。
その後、四球と安打で一死一三塁のピンチにも動じず、陽川を見逃し三振、原口を三ゴロに仕留めて2回39球、4奪三振の無失点で降板。本人も「真っ直ぐが良かった。ローテーションもチャンスがあれば狙っていきたい」と、開幕ローテーションの6枠目に色気を見せた。
続いてマウンドに上がったのは、2年目の上茶谷大河投手(23)。先頭の植田から三振を奪うも、上本と北條の1・2番コンビに連打を許してピンチを迎えたが、3番のマルテを注文通りの遊ゴロ併殺。4回と5回は一人の走者も許さない危なげないピッチングで、3回25球の無失点に抑え、「ストライク先行で直球をコーナーに投げ分けられた」と納得の表情を見せた。
そして6回からは、故障により昨年は6試合の登板に終わった三上朋也投手(30)。 先頭の上本はスライダーで見逃し三振、北條にはレフト前に運ばれたが、代走の植田を戸柱が刺し、糸原をストレートでセカンドゴロに打ち取って役目を終えた。三上は「しっかりと投げられる姿をアピールできて良かった。腕の振りは(手術前と比べ)同じか、良い状態になっている」と笑顔を見せた。
ラミレス監督もご満悦
試合後、ラミレス監督は京山について「スピードも出ていて、思っていたよりも良かった。闘志を見せていたしパニックにもならず、間違いなく良い印象を残した」と賛辞を送り、上茶谷についても「3イニングを25球。自信を持って投げていて今年一番良かった」と頷いた。
復活を期す三上に関しては「とても良いパフォーマンス。ストレートは150出ていたし、必要な時にストライクからボールになる変化球も使えていてとても良かった」と評価。ブルペンを支えてきた右腕の復活を喜んだ。
しばらく練習試合も見送られることが決定した休止前の最終試合で、先発での活躍が期待される若手右腕たちと、ブルペン陣の頼れる兄貴分が結果を残した。今日はさらに、笠井崇正、武藤祐太、伊勢大夢も無失点ピッチングを披露。開幕が再延期となり、仕切り直しを強いられるなかで、ベイスターズ投手陣のアピール合戦は続いていく。
取材・文=萩原孝弘(はぎわら・たかひろ)