ニュース 2021.05.17. 18:00

酔った勢いで骨折した伊良部秀輝、わずか10日で復帰して勝利をおさめていた

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ショウアップナイター エピソード55
<エピソード13 清原和博と対戦するときはアドレナリンが出ていた!?~>



~今年2021年、放送開始から「55周年」のシーズンを迎えたニッポン放送「ショウアップナイター」。これを記念し、中継だけでは届けきれない取材情報や解説陣の“ここだけの話”など、「55」のエピソードを紹介していく連載企画~

ショウアップナイター解説者の前田幸長が、伊良部秀輝と清原和博、2人の伝説の選手について振り返った。

プロ野球 阪神ー巨人 4回1死。左中間に先制ホームランを放った巨人の清原和博(奥)。手前阪神の伊良部秀輝投手 撮影日:2003年05月16日 撮影場所:甲子園球場 写真提供:産経新聞社



今年2021年に55周年を迎えるニッポン放送ショウアップナイター。その解説者である前田幸長が、ロッテ時代の同僚・伊良部秀輝、そして清原和博との対戦の思い出を語った。

---プロ入り初勝利について振り返っていただけますか?

「忘れもしない平成元年9月18日、日本ハム戦に先発して6回1/3を1失点、そのあとを1つ年上の伊良部秀輝さんが2回2/3を投げて2対1という僅差で逃げ切り、初勝利を挙げました。実際はもって早く勝てると思っていましたが、『やはりプロはそんなに甘くはなかった』とつくづく思いました」

---そんな伊良部さんとの思い出はありますか?

「伊良部さんとは試合後によくお酒を飲みに行ってました。ある日、伊良部さんが酔った勢いで右足をぶつけ、右足の親指を骨折したことがありました。さすがに骨折なんで登板を1回飛ばしましたが、本当は1回どころの怪我じゃなかったんです。しかし当時のゼネラルマネージャーから登板を回避するごとに厳しい罰則があったそうで、足が折れているのにもかかわらず10日で復帰してしっかり勝利する伊良部さんの凄さ、本当にびっくりしました。折れた親指にギプス、包帯など巻いていましたので自らスパイクの親指の部分に穴を空けて登板していましたよ」

---その他に印象に深い思い出などありますか?

「やはり清原和博さんとの思い出ですね。高校の時からあこがれていた清原さんとの対決、ロッテ時代、中日時代、清原さんとの対決は非常に楽しみにしていました。楽しみにしていましたが、かなり打たれています(笑)。被本塁打は10本、打率は4割ほど打たれたのではないかなと思います。どこに投げてもバットに当たると、スタンドインする恐怖感。引っ張ってホームラン、流してホームラン、バットに当たったらホームランというような恐怖をいつも感じながら投げていました。だからこそ、清原さんをアウトにとった時、清原さんから三振を奪った時というのは非常に嬉しかったですね」

ニッポン放送ショウアップナイター解説者 前田幸長氏



「伊良部さんと清原さんの話をする事がありましたが、『清原さんと対戦するときは他の打者と対戦するときよりスピードが2~3キロアップする』というような話をした事がありました。アドレナリンが出ていたのでしょうかね? 伊良部さんも日本最速といわれた158キロ出した時のバッターは清原さんでした。しかし、それを打ち返す清原さんの存在感というのはやっぱりすごかったなと思います。沢山打たれましたが清原さんとの対戦は常に楽しみにしていました」

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