ニュース 2021.11.17. 11:00

「もっと成長していかないと」。課題に向き合ったロッテ・中森

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ロッテのドラフト2位・中森俊介[提供=千葉ロッテマリーンズ]

体づくりに重点を置いた1年目


 「とても悔しい思いをしましたし、体づくりという面で成長できた1年だったと思います」。

 ロッテのドラフト2位ルーキー・中森俊介は、プロ1年目のシーズンをこう総括した。プロ1年目の今季は一、二軍ともに登板はなく、体づくりに重点を置いたシーズンとなった。

 19年の古谷拓郎、土居豪人、20年の横山陸人は高卒1年目からファームで10試合以上に登板したが、ロッテの高卒1年目の投手といえば、古谷、土居が入団する以前はランニングやウエートトレーニング、体幹トレーニングなどを徹底的に行い、夏場以降に二軍戦で初登板、10月のフェニックス・リーグで登板を増やしていくというケースが多かった。

 中森は「高校の時の時と違ってウエートトレーニングの頻度が増えたのかなと思います」と振り返る。その中で意識したことについて「投げる部分において下半身が大切になってくるので、ウエートで重い重量をあげることもそうですし、日々のキャッチボールから下半身を意識して投げることをやっていました」と明かした。


フォームの固定に少し苦労


 入団時86キロだった体重は、90キロ前後に増えた。「体を大きくすることに関しては苦労していなかったんですけど、フォームがなかなか安定しないという面では少し苦労しました」。

 具体的に投球フォームで苦労した部分について「調子の波が激しいというのもそうですけど、いい球がいく日はいいですが、それが続かなかったり、悪い日はとことん悪いという日がある。安定したピッチングをするために、疲労も最低限に抑えられて、なおかついい球がいくフォームを見つけるのに少し苦労したというのはあります」と説明した。

 ファームにはトミー・ジョン手術をしてリハビリ中だった西野勇士と種市篤暉に、石川歩、美馬学といったエース格の2人もファームで過ごしていた時期があるなど、一軍での実績があり、高い意識を持ってトレーニングに励む先輩がいた。先輩たちから話を聞いたり、技術を見て勉強するには最高の環境だった。

 中森は「西野さんに相談しましたし、種市さんは、直接話は聞いていないですが、その姿から一軍で活躍している選手は、自分自身で追い込んで練習しているんだなと背中で感じました。すごく内容の濃い1年だと思います」と、先輩の背中から多くのことを学び、吸収した。


同学年の存在


 中森は多くの時間を体づくりに費やしてきたが、同じ明石商高からプロ入りした来田涼斗外野手(オリックス)をはじめ、多くの同学年の選手たちは高卒1年目から一軍やファームで実戦を積んでいた。

 「同級生の来田が一軍デビューしましたし、多少焦りもありました。焦って怪我をしてしまったら、何も意味がない。そこは自分の体、調子を見て、自分のペースでやろうと思ってやっていました」。

 同学年の存在はもちろん気になったが、自分自身と向き合い、未来に向けて、今自分ができること、やれることに対し、目的意識を持ってトレーニングに励んだ。


フェニックス・リーグでデビュー


 10月14日のオリックスとのフェニックス・リーグで、プロ野球の球団相手に初登板を果たす。先頭の中川拓真から132キロのスライダーで見逃し三振を奪うなど、1イニングを投げ、13球、0安打、2奪三振、無失点に抑える最高のデビューを飾った。「あの試合は1イニングしか投げていなかったので、球威のある球を投げることができた」と振り返ったように、同学年の元謙太から見逃し三振に仕留めた外角の148キロストレートは素晴らしいボールだった。

 この試合で印象に残ったのが、13球のうちストレートとスライダーの2球種しか投げていなかったこと。中森は「(2球種で抑えるということは)特に決めていなかったですが、柿沼さんと話して、まっすぐを軸にしていました」とその理由を教えてくれた。

 中森はその後の登板でも無失点に抑えていたが、プロ初先発となった11月1日の阪神戦は、1回0/3を44球投げ、5安打、2奪三振、2与四球、5失点と悔しい結果に終わった。

 「阪神戦は、球数が増えていくと球威も落ちてきました。まだまだ、まっすぐで押し切れていない部分があるなと。そこが足りないなと感じました」。
 
 「あとは、ランナーを置いた場面でのセットポジションでの投球で、リリースポイントが安定していなかったり、球威も落ちてしまっている。そこは詰めていかないといけないなと思っています」。

 その課題点を踏まえ、秋季キャンプ、シーズンオフの自主トレ期間中にどのように過ごしてくかが重要になってくる。中森は現在ZOZOマリンスタジアムで行われている秋季練習に参加し、小島和哉、岩下大輝といった一軍で活躍したメンバーとともに汗を流している。

 「とてもレベルの高い環境でできている。そこに混ざって自分も、もっと成長していかないといけないと感じています」。

 「まずは来シーズンしっかり二軍でローテを張れるようにして、そのための土台づくりというのをこの秋季練習で固められたらなと思います」。

 高卒でプロ入りした先輩たちを振り返れば、種市は高卒2年目の18年にファームで登板経験を積み、シーズン後半から一軍の先発ローテーションに入った。今季プロ2年目の佐々木朗希も、ファームで徐々にイニング数を増やし、5月以降は一軍の先発で中10日前後の間隔で投げ、シーズン後半は先発に欠かせない存在となった。中森も先輩たちと同じように、ステップアップしていきたいところだ。

取材・文=岩下雄太

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