9回の誤算が全体に…
開幕から勝ちがない阪神は30日、マツダスタジアムでの広島戦に3-8で敗戦……。
開幕5連敗は1995年以来で27年ぶり、球団ワースト記録に並んでしまった。
昨季の広島戦は4試合に登板して3勝負けなし、防御率1.09という抜群の相性を誇った伊藤将司を先発マウンドに送った矢野阪神。
左腕は期待に応えてゼロを並べていくと、5回にメル・ロハス・ジュニアの一発で先制に成功。リードして前半を折り返す。
ところが6回、伊藤が突如乱れた。坂倉将吾と會澤翼に適時打を浴びて逆転を許すと、さらに味方の失策も絡んで3失点。7回にも菊池涼介に適時打を打たれて4失点でマウンドを降りると、代わった浜地真澄も2失点。8回にも小野泰己が2点を失い、6回以降の3イニングで8点を奪われてしまった。
9回に2点を返すも、3-8で敗れて連敗は5に伸びた。なかなか突破口が見えてこない中、30日放送の『プロ野球ニュース』に出演した解説者の平松政次氏は「誰かがストッパーの穴を埋めないといけない」と語る。
平松氏は苦戦の要因について「去年はロベルト・スアレスというストッパーがいた。それが退団となってカイル・ケラーを据えたが、これがうまくいかなかったと。一番最後を締める投手が不安なので、その影響が中継ぎにも来てしまっている」と、9回を任せたクローザーの不調が他のポジションにも大きな影響を与えている点を指摘。「投手陣で勝たなければいけない阪神が、それができていないと。それでこういうゲームが続いてしまっている」と、昨年までチームのストロングポイントだった“リリーフ陣の停滞”を課題に挙げた。
また、重苦しいムードが全体に漂っているのか、30日の試合では守備のミスも目についた。
連敗を止めるための“特効薬”はないものの、同じく番組に出演した松中信彦氏は「個々の役割分担があると思うので、それを当たり前にできるように。自分のできることをやって行くしかないですよね」と語り、苦しい時こそ凡事徹底。やるべきことを全うする大切さを強調した。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2022』