最終戦で奇跡の逆転優勝
オリックスがリーグ最終戦に勝利し2年連続14回目のパ・リーグ制覇。
優勝のためには勝利が絶対条件のオリックス。初の2ケタ勝利がかかる先発・田嶋大樹は、3回までゼロを並べたものの4回に連打と四球で無死満塁のピンチを招いた。ここで中嶋監督は投手交代を決断。2番手・比嘉幹貴が先制の2点適時打を許したものの、3番手で登板した宇田川優希が、なおも無死一・二塁のピンチを無失点で切り抜けた。
すると直後の5回表、楽天先発・田中将大に対し6番・頓宮裕真、7番・紅林弘太郎の連打などで無死満塁の好機を作ると、9番・伏見寅威の右前適時打で1点差。さらに、続く1番・福田周平が三塁線突破の2点適時打を放ち3-2と逆転した。
1点リードの9回は、伏見がこの試合3打点目となる2点適時二塁打を右中間へ運び5-2。救援陣は5回以降もゼロを刻み今季最終戦を逆転で制した。
試合終了直後、ほぼ同時進行だったマジック「1」のソフトバンクが、3-5でロッテに敗戦。この結果、オリックスとソフトバンクの最終成績はともに76勝65敗2分けの同率となったが、両チームの直接対決をオリックスが15勝10敗で制していたため、最終143試合目にオリックスのリーグ連覇が決まった。
2日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』に出演した大矢明彦氏は今季のオリックスの強みについて、「よく粘ったということじゃないかな。吉田はいますがそんなにフルに他の打者が打点を挙げるような強力な打線じゃなかったですけど、うまく代わりが出てきたりカバーし合ったチームだと思いましたね」と説明。
同じく解説を務めた斎藤雅樹氏は「やっぱり投手陣ですね。先発に山本由伸という大黒柱がいて、宮城、田嶋がいる。先発陣も良いですけどリリーフ陣が非常に良かった。まっすぐも早いし、変化球で落ちる球もありますので、これはなかなか打つのは大変だと思います」と、山本を軸に充実した投手陣が優勝の原動力となったと分析した。
MCを務めた岩本勉氏は「最後にリリーフ陣がすごく強くなったというのもあるんですけど、僕はT-岡田とラオウ杉本の調子が上がらなかった時の頓宮の活躍と、夏から秋にかけて吉田のタイトル獲得に向けての猛追がチームに勢いをもたらしたと思いましたね」と、主軸の個の力とお互いに補い合うチームワークが奇跡の大逆転優勝を引き寄せたとの見解を述べた。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2022』