ニュース 2022.12.30. 10:27

後半戦は主力の働き 頼もしさが出てきたロッテ・安田尚憲

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ロッテ・安田尚憲 (C) Kyodo News

苦しんだ前半戦


 前半戦はなかなか結果が出ず、後半戦は主力級の働きを見せた。ロッテ・安田尚憲に対するマリーンズファンの皆さんの評価ではないだろうかーー。

 今季はオープン戦で5試合・8打数0安打に終わり開幕をファームで迎え、4月1日に昇格を果たすも同月の21日に一軍登録を抹消。5月3日に再昇格してからは、三塁での先発出場を増やしたが打順は6番や7番と、下位を打つことが多く、5月19日の楽天戦では9番でスタメン出場した。5月終了時点で、打率.238、0本塁打、3打点。かなり物足りない成績だった。

 「シーズン入って4月、5月に比べて6月に入って内容もよくなっていますし、ちょっとずつよくなってきているのかなと思います」。

 6月に入ると1日のヤクルト戦で1試合2本塁打を放つと、8日の中日戦では2-2の3回一死一、二塁の第2打席、鈴木博志が3ボール2ストライクから投じた外角のストレートを左中間に破る勝ち越し2点適時二塁打、6月10日のDeNA戦から7月8日のオリックス戦にかけて19試合連続出塁。徐々に調子を上げていった。7月3日の楽天戦では、0-2の4回無死走者なしの第2打席、早川が2ボール2ストライクから投じた5球目の高めのストレートを左中間を破る二塁打は良い当たりだった。

 安田も7月上旬のオンライン取材で「ああいう打球が自分のいいときのバッティングかなと思うので、ホームランを狙いすぎて、弾道あげたりするタイプではないと思っている。ああいうときにストレートを右中間、左中間に弾き返せるようにというのがバッティングの特徴かなと思います」と自身も納得のいく一打となった。


存在感を高めた後半戦


 前半戦は打率.247、2本塁打、15打点で終えたが、後半戦に入ると存在感を高めた。8月19日の楽天戦で6月1日のヤクルト戦以来となる第3号ソロを放つと、8月26日の楽天戦で1-0の8回に貴重な追加点となる適時二塁打を放つなど1試合4安打をマーク。8月27日の楽天戦では初球の見逃しが多かった中で、1-9の6回二死一塁の第3打席、田中将大が投じた初球のストレートをライトスタンド中段に突き刺す一発。さらに翌28日の楽天戦でも5-1の5回一死二塁で早川隆久が1ボールから投じたど真ん中のストレートを打ち損じることなく、ライトスタンド上段に放り込んだ。

 9月に入ってからも15日の西武戦で本塁打を含む4打点、18日の日本ハム戦では4-4の9回二死二、三塁の第5打席、石川直也が1ボール1ストライクから投じた3球目の外角フォークをマリーンズファンが待つライトスタンドに飛び込む値千金の決勝3ラン。シーズン最終盤の9月20日のオリックス戦から10試合連続で4番を打ち、シーズンを終えた。オールスター明けは打率.283、7本塁打、32打点と井上晴哉、山口航輝と共に打線を引っ張った。


苦手の左投手を…


 シーズン通してみると今季左投手の打率が.279と、20年が打率.177、21年が打率.211と苦手にしていた“左投手”を克服しつつある。

 早川に対しては8月28日の楽天戦で本塁打を放つなど今季、6打数4安打1本塁打、今季左打者の被打率.185だった嘉弥真新也(ソフトバンク)から3打数2安打と打った。

 安田本人は7月上旬のオンライン取材で「6月に入ってからで、だいぶボールの見え方も変わってきて、これまでとは違った感覚で打席に立てています」と自己分析していた。


成長した守備


 守備面でもゴールデン・グラブ賞初受賞とはならなかったが、シーズン中盤以降は安定感が光った。

 4月1日の西武戦で森友哉が放った三遊間の鋭いゴロをダイビングで捕球し素早く一塁に送球しアウトにすれば、7月30日のオリックス戦では紅林が放った三遊間の打球に、後ろに下がって捕球し反転して一塁へ送球してアウトにした。8月16日のオリックス戦では吉田正尚が放った三遊間への難しいバウンドをうまくすくい上げ一塁に送球しアウトに。9月12日の日本ハム戦では、宇佐見が放ったサードベンチ前のファウルフライを最後はフェンスに激突しながらスライディングキャッチ。

 守備は年々、上達している。本人も「一軍の出始めたときよりかは、ドシッと構えられていると思います」と手応えを感じながらも、「まだまだな部分がたくさんあるので、もっともっと練習していきたい」と更なるレベルアップを誓う。


後輩たちを引っ張る姿


 シーズン終了後に行われた秋季練習では、年上の先輩選手がいたが、積極的に若手選手に声をかけたりと、チームを引っ張る姿もあった。一軍経験の少ない山本大斗や、育成の谷川唯人などには、打撃練習の合間に声をかけていた。

 「ペアになるトレーニングは一緒にやろうと誘ってくれたので、一緒にやっていました」(山口)と、春季キャンプから1学年後輩の山口航輝とペアトレーニングは一緒に行った。ウォーミングアップも安田が列の先頭で、その後ろが山口だった。自分のことだけでなく、一軍経験を積み、周りも見れるようになった印象だ。

 来季はレギュラーとして期待されるが、現役ドラフトでオリックスから大下誠一郎が加入。吉井理人監督は「安田のライバルになれるくらい頑張ってもらいたい」と話しており、安田も来年2月のキャンプ、練習試合から今季の反省を活かしアピールしていきたいところだ。

取材・文=岩下雄太

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