【東都大学野球・春季リーグ戦】
○ 国学院大 4 - 2 亜大 ●
<27日・神宮>
国学院大は坂口翔颯投手(3年・報徳学園)が2番手で登板し、自己最速を1キロ更新する150キロをマーク。4回1/3を投げて2安打無失点、5奪三振の好投で勝利投手に輝いた。
先発した今秋のドラフト候補左腕・武内夏暉投手(4年・八幡南)は4回まで粘り強い投球で相手打線を封じていたが、5回二死から四球を与え、その後3連打を浴びるなど2点を失って降板。なおも二死一・二塁のピンチでマウンドに上がった右腕は4番・石川を中飛に封じると、6回以降も三塁を踏ませない安定感のある投球で2点のリードを守り抜いた。
目標としてきた“150キロ”をマーク、その要因は肩甲骨周りの可動域にあった。トレーニングなどを重ねることで、これまでは狭かった肩甲骨周りの可動域を広げたことで「使えなかったところが使えるようになって、リリースまでの距離ができた」。その結果、少しの力感でも球の出力がアップ。今春のリーグ戦開幕前までの最速は147キロだったが、前回登板した亜大との1回戦で149キロをマーク。そしてこの日、150キロを計時した。「足りないことを探して、そこを改善するトレーニングをした結果。思い切り投げてではなく、いい力感で投げた球が150キロだった。やってきたことがつながっている」とうなずいた。
成長の要因は技術面だけでなく、精神面にもある。これまでの自身について「すごく興奮しすぎてしまうタイプ。いってやろうと思いすぎると、返って球速が出なかったり、思ったところにボールが投げられないことがあった」と分析。気負ってしまうと返って裏目に出てしまうことを受け、常に自然体で臨むことを心がけている。「あまり思いすぎずに、俺がやれることをやったらいいぐらいの気持ちでマウンドに上がりました。自分は常に楽に。そこが良かったのかなと思います」と振り返った。
右腕の成長に、鳥山泰孝監督は「自分をちゃんと客観視して、勝てるピッチャーの感性を自分で育てながらやってくれている。そこも含めて信頼していますから。まだまだこれから課題が出てきたり、いろんなことが待っていると思いますけど、それを肥やしにして一段一段上がっていける、その下地ができてきた」と目を細めた。目標を達成し、白星を掴んだ右腕は「良かったと思いすぎると、また次頑張るってなってしまう。いい結果でも悪い結果でも、いい感覚でも悪い感覚でも変わらずに、満足することなくやってきたことを継続していくことは変わらない」と平常心を貫くことを口にした。
取材・文=灰原万由(はいばら・まゆ)
○ 国学院大 4 - 2 亜大 ●
<27日・神宮>
国学院大は坂口翔颯投手(3年・報徳学園)が2番手で登板し、自己最速を1キロ更新する150キロをマーク。4回1/3を投げて2安打無失点、5奪三振の好投で勝利投手に輝いた。
先発した今秋のドラフト候補左腕・武内夏暉投手(4年・八幡南)は4回まで粘り強い投球で相手打線を封じていたが、5回二死から四球を与え、その後3連打を浴びるなど2点を失って降板。なおも二死一・二塁のピンチでマウンドに上がった右腕は4番・石川を中飛に封じると、6回以降も三塁を踏ませない安定感のある投球で2点のリードを守り抜いた。
目標としてきた“150キロ”をマーク、その要因は肩甲骨周りの可動域にあった。トレーニングなどを重ねることで、これまでは狭かった肩甲骨周りの可動域を広げたことで「使えなかったところが使えるようになって、リリースまでの距離ができた」。その結果、少しの力感でも球の出力がアップ。今春のリーグ戦開幕前までの最速は147キロだったが、前回登板した亜大との1回戦で149キロをマーク。そしてこの日、150キロを計時した。「足りないことを探して、そこを改善するトレーニングをした結果。思い切り投げてではなく、いい力感で投げた球が150キロだった。やってきたことがつながっている」とうなずいた。
成長の要因は技術面だけでなく、精神面にもある。これまでの自身について「すごく興奮しすぎてしまうタイプ。いってやろうと思いすぎると、返って球速が出なかったり、思ったところにボールが投げられないことがあった」と分析。気負ってしまうと返って裏目に出てしまうことを受け、常に自然体で臨むことを心がけている。「あまり思いすぎずに、俺がやれることをやったらいいぐらいの気持ちでマウンドに上がりました。自分は常に楽に。そこが良かったのかなと思います」と振り返った。
右腕の成長に、鳥山泰孝監督は「自分をちゃんと客観視して、勝てるピッチャーの感性を自分で育てながらやってくれている。そこも含めて信頼していますから。まだまだこれから課題が出てきたり、いろんなことが待っていると思いますけど、それを肥やしにして一段一段上がっていける、その下地ができてきた」と目を細めた。目標を達成し、白星を掴んだ右腕は「良かったと思いすぎると、また次頑張るってなってしまう。いい結果でも悪い結果でも、いい感覚でも悪い感覚でも変わらずに、満足することなくやってきたことを継続していくことは変わらない」と平常心を貫くことを口にした。
取材・文=灰原万由(はいばら・まゆ)