ロッテの小島和哉は20年に先発ローテーションに定着し、21年と22年は2年連続で規定投球回に到達。21年はチームトップの2ケタ10勝を挙げ、昨季は3勝11敗と大きく負け越したが、防御率は21年の3.76から3.14に良化した。今季は開幕投手を務め、ここまで5試合・31回2/3を投げ、2勝1敗、防御率1.71と、頼れる先発ローテーション投手だ。
「自分の中でもう少しガッと入っていけるような感じで入っていけた。作りは早かったかなと思います」。
開幕直後不安定だった20年、21年を反省し、22年は自主トレ期間も含めて早めに調整したが、今季も継続し開幕から安定した成績につなげている。
これまでは2月の練習試合から登板し、この時期に武器であるカットボールの投球割合を減らしたり、新球を試したりと意図を持って色々と試すことが多かったが、今季は初実戦が3月2日のオリックスとの練習試合だった。調整面などで難しさはなかったのだろうかーー。
「特にはなかったですね。もともと僕自身、試合でバッターと対戦してどうだっていうところ。ブルペンで投げて課題は実際に分からなくて、ビタビタにいけば良いんですけど、ブルペンはいいコース、多少甘く入ったら“あ〜違った”となりますが、試合ではそれがいい時もあるので、ただ相手の打てるコースに投げないことの方がメイン。できるだけ試合で反省を出してという感じですね」。
開幕してからの投球を見ると、1巡目はストレート中心であったり、追い込んでから投げることの多かったカットボール、チェンジアップを早いカウントで投げたりと、昨季までとは少し違った投球をしているようにも見える。
「去年自体が真っ直ぐの次にカットボールの割合が多くて、スライダー、チェンジアップは3つ目、4つ目でした。今年は割合を見ても、いろんな球種を均等に使えている。真っ直ぐが多いですけど、スライダー、カット、チェンジが同じぐらいの割合で23%くらいで投げられている。そこは偏りがないのでいいかなと思います」。
今季の小島は昨季途中から左打者にもチェンジアップを投げたり、今季から右打者のアウトコースにシュートで打たせて取るなど、投球の幅を広げている。特に4月18日の日本ハム戦、先頭の松本剛を3ボール1ストライクからの5球目に外角のシュートで内野ゴロに打ち取ったのは良かった。
右打者のシュートに関しては「うまくいけば、真っ直ぐを狙ってきている時に少しズラして、1球でアウトが取れる」と効果的な球になっている。その一方で、「間違いが起きやすい球でもあるので、甘く入った時とか、その辺は気をつけながら投げています」と語った。
右打者に抜群の威力を発揮していたチェンジアップも、昨季途中から左打者にも投げており、今季も4月18日の日本ハム戦で3回に清宮幸太郎をチェンジアップで空振り三振に仕留めた。
「一応、データをしっかり見てこのバッターはチェンジアップを使えるとか、球種ごとの長打率の数字があって、できるだけ僕はその少ない数字、長打の出にくい球種を今は使って投球を組み立てているので、あんまり失点が少ないかなと思います」。データを見ながら、その打者がチェンジアップが有効かどうかを確認している。
18時から行われる西武戦(ベルーナドーム)に先発する。「去年よりも(勝ち星が現状で)ついていることに越したことはないとは思いますけど、あとは四球だけしっかり改善していけたらなと思います」。チームを勝利に導くため、腕を振る。
取材・文=岩下雄太
「自分の中でもう少しガッと入っていけるような感じで入っていけた。作りは早かったかなと思います」。
開幕直後不安定だった20年、21年を反省し、22年は自主トレ期間も含めて早めに調整したが、今季も継続し開幕から安定した成績につなげている。
これまでは2月の練習試合から登板し、この時期に武器であるカットボールの投球割合を減らしたり、新球を試したりと意図を持って色々と試すことが多かったが、今季は初実戦が3月2日のオリックスとの練習試合だった。調整面などで難しさはなかったのだろうかーー。
「特にはなかったですね。もともと僕自身、試合でバッターと対戦してどうだっていうところ。ブルペンで投げて課題は実際に分からなくて、ビタビタにいけば良いんですけど、ブルペンはいいコース、多少甘く入ったら“あ〜違った”となりますが、試合ではそれがいい時もあるので、ただ相手の打てるコースに投げないことの方がメイン。できるだけ試合で反省を出してという感じですね」。
開幕してからの投球を見ると、1巡目はストレート中心であったり、追い込んでから投げることの多かったカットボール、チェンジアップを早いカウントで投げたりと、昨季までとは少し違った投球をしているようにも見える。
「去年自体が真っ直ぐの次にカットボールの割合が多くて、スライダー、チェンジアップは3つ目、4つ目でした。今年は割合を見ても、いろんな球種を均等に使えている。真っ直ぐが多いですけど、スライダー、カット、チェンジが同じぐらいの割合で23%くらいで投げられている。そこは偏りがないのでいいかなと思います」。
今季の小島は昨季途中から左打者にもチェンジアップを投げたり、今季から右打者のアウトコースにシュートで打たせて取るなど、投球の幅を広げている。特に4月18日の日本ハム戦、先頭の松本剛を3ボール1ストライクからの5球目に外角のシュートで内野ゴロに打ち取ったのは良かった。
右打者のシュートに関しては「うまくいけば、真っ直ぐを狙ってきている時に少しズラして、1球でアウトが取れる」と効果的な球になっている。その一方で、「間違いが起きやすい球でもあるので、甘く入った時とか、その辺は気をつけながら投げています」と語った。
右打者に抜群の威力を発揮していたチェンジアップも、昨季途中から左打者にも投げており、今季も4月18日の日本ハム戦で3回に清宮幸太郎をチェンジアップで空振り三振に仕留めた。
「一応、データをしっかり見てこのバッターはチェンジアップを使えるとか、球種ごとの長打率の数字があって、できるだけ僕はその少ない数字、長打の出にくい球種を今は使って投球を組み立てているので、あんまり失点が少ないかなと思います」。データを見ながら、その打者がチェンジアップが有効かどうかを確認している。
18時から行われる西武戦(ベルーナドーム)に先発する。「去年よりも(勝ち星が現状で)ついていることに越したことはないとは思いますけど、あとは四球だけしっかり改善していけたらなと思います」。チームを勝利に導くため、腕を振る。
取材・文=岩下雄太