“左キラー”の一発が反撃の狼煙に
ロッテは2日、本拠地での西武戦に7-3で快勝。3連勝で3位に浮上し、再びクライマックスシリーズ出場圏内に足を踏み入れた。
中でも良い働きを見せたのが「3番・左翼」で先発出場した石川慎吾だ。1点を追う1回裏、一死一塁の場面でセンターバックスクリーン右に飛び込む逆転2ラン。ひと振りでリードを奪うと、2点リードの8回裏にも一死一塁から安打を放ち、その後の3得点の猛攻を呼び込んだ。
9月30日の試合でも代打でサヨナラ適時打を放つなど、この最終盤に来て存在感が光る30歳。2日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』に出演した館山昌平氏も「1点取られて嫌な流れがあったんですが、ここまで完璧にバックスクリーンの右まで飛ばすことができるとは」と驚きながら、「“左キラー”とは言うものの、準備をして打席に入って、しっかりと結果を残すところは素晴らしいですね」と賛辞の言葉を送った。
同じく番組に出演した笘篠賢治氏も「割り切り上手な性格の持ち主なのかなと思います。勝たなければいけない中で先制されて、相手はノンプレッシャーで戦ってきますからやりにくいと思う。その中ですぐに逆転のホームランになったことが、反撃の狼煙になった」とし、ずるずる追いかける展開が続くことなく、すぐに取り返して逆転できたことで後々の戦いが楽になったと解説。
同様に館山氏からは「石川選手が打った後に、実はチェンジアップが消えたんですよ。真っすぐとスライダーになって球種が絞れた」という解説も付け加えられ、初回の一発が試合に与えた影響の大きさを強調した。
最終盤に現れた“ラッキーボーイ”の躍動が、チームをCS進出への導くのか。ダイナマイト慎吾の爆発に期待がかかる。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2023』