ロッテ・唐川侑己(撮影=岩下雄太)

◆ 19年7月10日以来の先発

 ロッテの唐川侑己がZOZOマリンスタジアムのまっさらなマウンドに久々に上がる。

 18年途中からリリーフに配置転換されてからオープナーで19年7月10日の日本ハム戦(ZOZOマリン)で先発したが、オープナーを除くとバースデー勝利を挙げた18年7月5日のオリックス戦(京セラD大阪)以来で、ZOZOマリンスタジアムの先発となると、18年4月28日の日本ハム戦以来となる。

 シーズン途中でのリリーフからの先発への配置転換に、唐川は「長いイニングを投げるというのがずっとなかったのでね」と話し、「そんなに窮屈にならないで試合に入っていくことが結構、中継ぎの時に感じたことなので、それは今も先発の調整だったりとかファームの段階ですけど、中継ぎを経験してできていることかなと思います」と、リリーフで経験したことが先発復帰後にいきている。

◆ スライダー、フォークを再び投げる

 唐川はリリーフ転向後はカットボールを主体にストレート、チェンジアップ、カーブが基本的な球種だったが、先発に復帰してからは「投球の幅を広げたいので、それでちょっと練習してという感じですね」と、スライダーを再び投げ始めた。

 20年以降は落ち球にスプリットではなくチェンジアップを投げていたが、先発復帰にあたって「(スライダーと)理由は一緒です。幅を広げています」とフォークも19年以来解禁した。「フォークも投げているんですけど、チェンジアップも投げています」と、フォークとチェンジアップを上手に使い分けている。

 スライダー、フォークを再び投げるようになったのは、投球の幅を広げるだけでなく、先発として「長いイニングを投げるからです」とのことだ。

◆ 先発転向後、空振りが増える

 リリーフで投げていた7月12日のヤクルト二軍戦から7月29日のDeNA二軍戦にかけて4試合連続で失点し、7月14日の西武二軍戦では20球投げたが空振りが0、7月29日のDeNA二軍戦も13球中空振りを奪ったのがわずかに1球しかなかった。先発で投げるようになった8月5日のヤクルト二軍戦以降は、空振りを奪うシーンが増えている。

 唐川本人は、「そこはどうですかね、なんとも言えないですけど、そこはバッターとの兼ね合い、キャッチャーとの兼ね合いもあったりすると思います。球がどうとかというよりも、幅とか自分の中で出したいと思った形かなと思います」と自己分析した。

 ロングリリーフをした8月20日の西武二軍戦では3回2/3を投げ、今季最多の6奪三振、9月23日の巨人二軍戦では、2-1の6回一死一塁で岡田を0ボール2ストライクから空振り三振に仕留めた128キロチェンジアップは良い抜けだった。

◆ ストライク先行

 空振りも増えたが、先発では少ない球数で長いイニングを投げているのも特徴のひとつ。唐川本人も「どんどんストライク先行を意識していましたね」と話す。9月16日の西武二軍戦は6回を投げ65球。許した安打もわずかに1本で、左打者を完全に封じ込んだ。

▼ 9月16日西武二軍戦のイニング別投球数
1回:9球 / 9球
2回:17球 / 26球
3回:11球 / 37球
4回:5球 / 42球
5回:11球 / 53球
6回:12球 / 65球

 今夜先発する西武は若手主体で、ファームで対戦した打者もスタメンに名を連ねることが予想される。ちなみに、8月20日の試合(ロッテ浦和)では3回2/3を投げ4失点だったが、9月16日の試合(CAR3219)では6回・65球、1安打、1失点だった。

 CS進出へ負けられない戦いが続く中で、巡ってきたチャンス。ファームで結果もしっかり残してきた。「やってきたことをやるだけだと思うので、それが出せる準備をしっかりして、迎えられたらなと思います」。地元・千葉県出身で、先発で活躍を夢見たファンも多い。背番号『19』が、熱い熱いマリーンズファンの大声援を受けて先発のマウンドに上がる。

取材・文=岩下雄太

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岩下雄太

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