「1人で返せる力もある。でも……」
ヤクルトは23日、本拠地でのDeNA戦に3-5で敗戦。これで同一カード3連敗を喫したほか、借金は今季ワーストの「7」にまで膨れ上がった。
この日は4月25日以来およそ1か月ぶりに復帰した高橋奎二が先発のマウンドに立つも、4.1回4失点の内容で降板すると打線も相手先発の石田健大を捉えられず6回まで無得点に抑えられてしまう。
なんとか反撃したいヤクルトは7回に2本のソロ本塁打で反撃に出ると、続く8回には二死から安打で一塁の場面を創出する。ここで打席に立った山田哲人は、1ボールから直球を続けられて追い込まれるも4球目の直球を軽打してチャンス拡大に成功。続く村上宗隆の適時打で1点を返し、1点差まで詰め寄った。
反撃ムードが高まったヤクルトだったが、続く9回に1点を奪われると最終回も三者凡退でゲームセット。あと一歩及ばず5連敗を喫したが、同日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』に出演した球団OBの館山昌平氏は「山田選手が復調するんじゃないかな」と負傷明けの主将に注視した。
続けて根拠として8回の打席を挙げると、「やっぱり1人で返せる力もあるんですよ。でも1発狙いの中で空振りとファールで差し込まれてから、しっかりと繋ぐ意識になる。だんだん状況に応じたバッティングをしっかり出来るようになったのがタイムリーに繋がった」と打席での対応力を解説。
これには番組MCを務めた野村弘樹氏も「急にコンパクトになりましたよね」と同意し、追い込まれてから即座にスイングを変えた山田の狙いを称賛した。
4季連続で主将を務める山田だが、今季は開幕戦で負傷して離脱すると、4月20日に一度再登録されるも再び抹消されており、春先は不本意な時期を過ごしていた。久々に放った安打は、最下位に沈むチームを上昇に導く復活の狼煙となるか。山田のここからの巻き返しに期待したい。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2024』