2024.07.09 17:45 | ||||
横浜DeNAベイスターズ | 6 | 終了 | 5 | 中日ドラゴンズ |
横浜 |
「このユニフォームがやっぱ1番似合ってる」
序盤の快勝ペースが一転、中盤からは竜の粘りに苦しんだ三浦ベイスターズ。しかし最後は6月MVP助っ人の一打で試合を決めた。
デビュー以来3連勝中のドラ5ルーキーの石田裕太郎は、ランナーを許しながらも要所を締める落ち着いたピッチングを披露。打線も佐野恵太と山本祐大の2本の“デスターシャ弾"で4得点と気を吐いた。
5回まで無失点投球を続けていた石田裕太郎だったが、6回にオルランド・カリステの犠飛で遂に得点を許すと、続く板山祐太郎に痛恨被弾で無念の交代となった。しかしその裏に2死満塁のチャンスから代打の井上絢登がしっかりと押し出し四球を選び、再び2点差にリードを広げるも、7回に投入したローワン・ウィックが被安打2、与四球1と誤算で1死しか奪えず降板。後を継いだ京山将弥も福永裕基にタイムリー二塁打を浴び、またもや試合は振り出しに戻った。
このまま両軍譲らず延長戦に突入した11回、山本祐大が徳山壮磨を肩で助けるナイスプレーが連発。流れを掴んだその裏、タイラー・オースティンにサヨナラアーチが飛び出し、劇的勝利を手にした。
試合後三浦監督は石田裕太郎に「立ち上がりと前半はテンポよく投げていました。途中ちょっと慎重になってかボールが先行するところがありましたので、あそこまでかなっていうとこですね。でもよく頑張ったと思います」と合格点を与え、先制アーチの佐野には「状態はだいぶ上がってきてます」と目を細めた。
4安打1ホーマーで、守備でも貢献した山本祐大には「いい働きをしてくれました。守備だけじゃなく、攻撃でも」とし、粘り強く投げぬいたリリーフ陣にも「追いつかれましたけど、追い越されなかったからこそだと思います。1点取られたあと、しっかりと次の打者に向かっていけると思いますし、同点で踏ん張ったからこその結果です」と高評価を与えていた。
最後を決めた助っ人の一発には「本当にみんなを救ってくれました。リリーフ陣もベンチも。最後ツーアウトから決めてくれる。このユニフォームがやっぱ1番似合ってるし、1番かっこいいんじゃないですか」と“スターナイト"仕様の戦闘服にも触れ、手放しで称えていた。
殊勲のオースティンは「自分のスイングをすることに重きを置いてたので、自分で決めてやろうっていう思いは特になかったです」と自然体を強調。しかし指揮官の似合っていたとの言葉には日本語で「アリガトウゴザイマス」と相好を崩していた。
9連戦の初戦をサヨナラで決めてみせた三浦ベイスターズ。この勢いのまま、真夏の戦いを勝ち抜いていく。
取材・文 ・写真/ 萩原孝弘