「オールスターにも出るので、調子上げて活躍してほしい」
日本ハムが楽天にサヨナラ勝ち。昨夜大敗した借りを返し、勝率も5割に戻すことに成功した。すでに6勝を挙げている山崎福也を先発に立てながらも6回持たず3失点と誤算で、打線も楽天先発の内星龍を打ち崩せず、6回まで無得点と苦しいゲーム展開だったが、7回に郡司裕也の久々のヒットと4番のフランミル・レイエスの3ランで一気に逆転。
しかし8回に送った3番手の杉浦稔大が同点に追いつかれ、そのまま試合は延長戦に突入した。そして迎えた10回、楽天の抑え・則本昂大から先頭打者の奈良間大己が執念の内野安打で出塁すると、二死二塁から田宮裕涼がセンターの頭上を越すサヨナラ打を放ち、熱戦に終止符を打った。
お立ち台に上った田宮は「奈良間が気合のヘッドスライディングを見せてくれたので、もう回ってきたらほんとに返す、返したいなと思って打席に立ちました。打った感じはよかったので、ほんとに抜けてくれと思いながら走ってました」と笑顔を見せた。
殊勲の田宮に対し、16日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』でMCを務めた高木豊氏は「田宮は苦しんでたんですよね。三振ばっかりで、ここんところリードでもちょっと言われ出したりしてたんですけどもね」と最近は攻守に精彩を欠いていたと指摘。
解説の谷沢健一氏も「今日は8回からマスクかぶりましたけども、山崎福也もここのところ勝てなかった。そういう意味でも、信頼のできる伏見(寅威)をやっぱり(キャッチャーに)指名しますよね。だからその悔しさも、 このサヨナラに繋がっていったのかなという思いもあるけどね」とスタメンマスクを譲った忸怩たる思いも、好結果の裏にあるのではと推測した。
続けてサヨナラの場面に「非常に則本の低めで難しいところでしたよ」と谷沢氏が簡単なボールではなかったと分析。高木氏も「よっぽど良いところで打ってないと」とバットの芯で捉えていなければ、センターを越えることはなかったとし「オールスターにも出るので、調子上げて活躍してほしいですけどね」と地元北海道での夢の球宴でも暴れて欲しいと期待した。
開幕からの勢いから一転、最近は苦しむ場面もあった田宮。この一打で再び上昇気流に乗っていきそうだ。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2024』