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木村、力強いストレートで1回無失点
ロッテの石垣島春季キャンプ第3クール16日、楽天モンキーズと練習試合を行った。
投手では力強いストレートを求めて自主トレを行ってきた高卒2年目・木村優人が0-3の3回先頭のチャン・チャオホンを1ボール2ストライクからストレートで空振り三振に仕留めるなど、1回を0被安打、1奪三振、無失点に抑えた。
木村は「この前の紅白戦と同様、真っ直ぐで押していって、変化球は少なかったですけど、本当にあの真っ直ぐで自信がついてきているので、投げていても感覚はいい感じですね」と振り返った。
変化球に関しては「ストライク取れたかと言われたら、そうでもないんですけど、その分、まっすぐが生きていたので、反応もしっかり見れましたし、いい感じでしたね」と話した。
今日の投球の出来については「70点くらいですかね。全体的に見てもコントロールが2ストライクから乱れますし、そこを修正したいですね」と反省することを忘れなかった。
八木も1回無失点
昨季途中からツーシーム主体の投球に切り替えた八木彬は、木村の後を受けて0-3の4回からマウンドに上がり、1回を0被安打、2奪三振、無失点と危なげない投球だった。
八木は「しっかりとラインは出ていたという感じもありましたし、ツーシームで自分の球が投げられていたというのはすごいありました」と好感触。「しっかり力を抜けて投げられている感じがあったので、これを継続していきたいと思います」と話し、今後の実戦では「引き続きゾーン内でしっかりラインを出してツーシームを投げていけば、ゴロアウトだったりが増えていくと思うので、その確率を上げてアピールしていきたいと思います」と誓った。
ドラ1・西川とドラ6・立松が実戦初安打初打点
『3番・左翼』で先発出場したドラフト1位ルーキー・西川史礁は、3-3の6回二死一、二塁の第3打席、1ボール1ストライクから3球目のインコース寄りのスライダーをレフト前に弾き返す適時打を放つなど、この日は4打数1安打1打点だった。
得点圏で1本出たことについて、「毎打席考えることは一緒で、どうしてもランナーを返したいという強い気持ちがあったので、そこで1本出たのはこの先、自信になりますね」と話した。
捕手の守備から途中出場したドラフト6位・立松由宇も、4-3の7回一死二、三塁の第1打席、右のスー・ジュンジャンが1ボール1ストライクから投じた3球目をセンターオーバーの2点適時三塁打で対外試合初打席初安打・初打点をマーク。
新人自主トレ期間中の取材で、社会人時代から「フリーバッティングは(チームメイトから)目を瞑っとけと」と良い当たりが少なく、実戦型のタイプと話していた中での初打席での初安打。
「やっぱり少しホッとしたというか、ようやく一員になれたのかなとちょっと思ったりしました」。
この日は捕手だけでなく、途中からファーストの守備にも就いた。ファーストの守備について「景色が変わると緊張具合も変わるので、ファーストの方が最近まだやっていたので緊張することなくプレーできたと思います」とし、春季キャンプ中は捕手での守備練習がメインでほとんど一塁の守備練習を行っていたが、「ポジショニングとか、ロッテの考え方とか染み込んでいないので、やれるように“思ったようにやってみろ!”と言われたので、それを意識してやっていました」と振り返った。
石垣、満塁で適時打
ショートの守備から途中出場した現役ドラフトで中日からロッテに加入した石垣雅海は、0-3の6回無死満塁で迎えた移籍後対外試合初打席、左のライ・インハオが1ボール1ストライクから投じた3球目をレフトに2点適時打。初打席で好結果を残した。
石垣は「思いっきり行くのもそうだったんですけど、左ピッチャーだったので、満塁で強引にならないように逆方向を意識した結果、変化球をうまく拾えたので良かったなと思います」と適時打を放った打席を分析した。
「1打席、1打席結果を残すだけなので、今日はその後の2打席凡退してしまったのが課題なので、もっと打てるように色々頑張っていきたいと思います」と意気込んだ。
石垣島キャンプ打ち上げ
この日が石垣島春季キャンプ打ち上げ。
昨季自身初の規定投球回に到達し、今季も小島和哉とともに先発ローテーションの一角として活躍が期待される種市篤暉は、「やりたいことはやれたのかなと思います」とここまで順調とのこと。開幕に向けては「自分のペースで感覚を掴みながら頑張りたいと思います」と力強く話し、ファンに向けては「去年よりレベルアップする姿を見せたい」と頼もしかった。
今季からチームキャプテンに就任した藤岡裕大は、キャプテン就任しての初のキャンプに「そんなに今までと変わらなかったですけど、若い子中心なので、そこは今までと違うところだと思います」と総括。
個人としては石垣島春季キャンプについて「良かったり悪かったりが続いていたので、やらないといけないことはわかっているのでそれを継続していければと思います」と取り組んでいることを引き続き行っていく。
シーズン開幕に向けて、「個人としては良い状態で迎えたいですけど、143試合長いのでトータルを見てやっていきたい。チームとしてはオープン戦から勝てるチームにと思って、良い勢いで入っていければなと思います」と個人、チームとしても良い状態で迎えるためにもしっかりと状態を上げていくつもりだ。
取材・文=岩下雄太