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ロッテの種市篤暉が22日、中日とのオープン戦で今年初の実戦のマウンドに上がった。
0-1の3回、先発・小島和哉の後を受けて登板した種市は、1イニング目の3回は14球中12球がストレートのパワーピッチングで三者凡退に抑えると、2イニング目となった4回は二死走者なしからボスラーにセンター前に運ばれたが、細川成也を1ボール1ストライクからのストレートで二ゴロに仕留め、2回・24球を投げ、1被安打、0奪三振、0与四球、0失点だった。
種市は8年目の昨季、自身初の規定投球回に到達し、シーズン終了後にZOZOマリンスタジアムで行われた秋季練習に参加せず、シーズンオフに突入した。
チームが秋季練習を行なっている期間、種市は「その時期は本当に休もうと思ったのと、あとは1年間やる上でオフにやることを決めようと思いながらゆっくり過ごしながら、みんなが秋季練習が終わったくらいのタイミングから動き始めたという感じですね」と話した。
24年に向けてオフは「筋量をキープするのがきつかったなと個人的に思ったので、オフシーズンに貯金を作ってシーズン前半キープしながら、後半ちょっと落としていければ良いかなと個人的に思っています。なので今はフィジカルの方が、技術よりメインになっています」とフィジカルトレーニングメインに汗を流したが、今季に向けてオフはどういったことをテーマに過ごしていたのだろうかーー。
「オフはデータを図りながら自分を知ることをまず勉強しながら、動作解析のところに2箇所行ったり、“何が良いのか”、“何が足りないのか”を自分で分かった上で悪いところを改善できるように取り組もうと思ってオフは過ごしました」。
悪かった部分について「フォーム的には三振を取りたいと思った中で、一番何が必要かと考えたときに真っ直ぐのスピードを求めることと、フォークボールをもっと精度高く落差を大きくすることが僕の中で出した結論なんですけど、その中で動作解析をしてそれをどうやったら球を速くなるのかを聞きながら、それをトレーニングに落とし込むみたいな感じでやっていました」と説明した。
フォークで言えば、今季は140キロ台のスプリット(昨季まで投げていた140キロ台のフォーク)と、落差の大きいフォークの2種類を投げていきたい考えを示す。
落差の大きいフォークは、2019年のようなストライクゾーンからボールゾーンにストンと落ちる系なのだろうかーー。
「そうですね、できるだけフォークボールの方をもっと落差を出せるように。遅くてもいいから落差を出せるようにしていきたいと思っています」。
気になるのは、昨季右打者のインコースにシンカー系のフォークを投げていたが、そこについては「真縦に落としたいなと。普通に落とせればいいですね」とのことだった。
昨季、終盤にはフォーク軌道の縦に落ちるスライダーを投げ、昨年9月19日の取材で「全力で投げた中でああなったので、意図的に投げられるようになったらいいかなと思います」と話していたが、一冬を越えて「あれもスライダーも正直横に曲がらなくていいと思っているので、今は(2月2日取材時点)。逆曲がりもしてもいいし、縦か逆曲がりのイメージの方がいいかなと思います」と話した。
フォークにスライダーも縦系の変化だと、2球種とも縦変化の変化球になる。そこに関して種市は「正直、フォークとスライダーがあれば十分だと思います。もちろんカーブを投げられたらいいんですけど、カーブは正直三振取る球じゃないので、カウント取る球だと僕は認識している。そこにこだわりはそこまで持たなくなりましたね。スライダーとフォーク、縦変化ですけど、回転も違うし種類も違うんで。別にそこになんか一緒だからどうっていうのは、特にはないですね」と自身の見解を述べた。
投球する上で、変化球と共に生命線になってくるストレートはどういう球を求めているのだろうかーー。
「最速もアベレージもですね。僕の中で158キロを出したいと思っていて、そこじゃなくて、160キロを目指した中でベストだと思いますし、去年は149キロがアベレージだったんですけど、94マイル151キロを目指していきたいと思います」。
158キロのストレートを投げるために「フォーム的な部分が一番かなと思います」と“投球フォーム”の重要性を説いた。
2月14日に今季初のライブBPに登板し、種市の球を受けた寺地隆成は「今年フォークとスプリットを扱っていくというところで、受けていてキレであったり、落ち幅、スプリットとフォークで少し球速差があるんですけど、落ち方も良かったと思いますし、自分的には良い球種だったと思います」と絶賛。同日には3月5日と6日に行われる『ラグザス 侍ジャパンシリーズ2025 日本vsオランダ』の日本代表に選出された。昨年も3月に開催された欧州代表との強化試合の日本代表に選出されており、2年連続で開幕前に代表参加となる。代表参加による調整の難しさについて訊くと、「全然関係ないですね」と頼もしい言葉が返ってきた。
石垣島キャンプ打ち上げた16日の取材で、種市は「やりたいことはやれたのかなと思います」と充実の表情を見せた。今季も先発の一角として、昨季以上の働きが求められる。マリーンズファンに「去年よりレベルアップする姿を見せたいと思います」と誓った。今季はシーズン通して、ワクワクした投球を披露し、チームに数多くの勝利をもたらして欲しいところだ。
取材・文=岩下雄太
0-1の3回、先発・小島和哉の後を受けて登板した種市は、1イニング目の3回は14球中12球がストレートのパワーピッチングで三者凡退に抑えると、2イニング目となった4回は二死走者なしからボスラーにセンター前に運ばれたが、細川成也を1ボール1ストライクからのストレートで二ゴロに仕留め、2回・24球を投げ、1被安打、0奪三振、0与四球、0失点だった。
今季に向けて
チームが秋季練習を行なっている期間、種市は「その時期は本当に休もうと思ったのと、あとは1年間やる上でオフにやることを決めようと思いながらゆっくり過ごしながら、みんなが秋季練習が終わったくらいのタイミングから動き始めたという感じですね」と話した。
24年に向けてオフは「筋量をキープするのがきつかったなと個人的に思ったので、オフシーズンに貯金を作ってシーズン前半キープしながら、後半ちょっと落としていければ良いかなと個人的に思っています。なので今はフィジカルの方が、技術よりメインになっています」とフィジカルトレーニングメインに汗を流したが、今季に向けてオフはどういったことをテーマに過ごしていたのだろうかーー。
「オフはデータを図りながら自分を知ることをまず勉強しながら、動作解析のところに2箇所行ったり、“何が良いのか”、“何が足りないのか”を自分で分かった上で悪いところを改善できるように取り組もうと思ってオフは過ごしました」。
悪かった部分について「フォーム的には三振を取りたいと思った中で、一番何が必要かと考えたときに真っ直ぐのスピードを求めることと、フォークボールをもっと精度高く落差を大きくすることが僕の中で出した結論なんですけど、その中で動作解析をしてそれをどうやったら球を速くなるのかを聞きながら、それをトレーニングに落とし込むみたいな感じでやっていました」と説明した。
フォークで言えば、今季は140キロ台のスプリット(昨季まで投げていた140キロ台のフォーク)と、落差の大きいフォークの2種類を投げていきたい考えを示す。
落差の大きいフォークは、2019年のようなストライクゾーンからボールゾーンにストンと落ちる系なのだろうかーー。
「そうですね、できるだけフォークボールの方をもっと落差を出せるように。遅くてもいいから落差を出せるようにしていきたいと思っています」。
気になるのは、昨季右打者のインコースにシンカー系のフォークを投げていたが、そこについては「真縦に落としたいなと。普通に落とせればいいですね」とのことだった。
昨季、終盤にはフォーク軌道の縦に落ちるスライダーを投げ、昨年9月19日の取材で「全力で投げた中でああなったので、意図的に投げられるようになったらいいかなと思います」と話していたが、一冬を越えて「あれもスライダーも正直横に曲がらなくていいと思っているので、今は(2月2日取材時点)。逆曲がりもしてもいいし、縦か逆曲がりのイメージの方がいいかなと思います」と話した。
フォークにスライダーも縦系の変化だと、2球種とも縦変化の変化球になる。そこに関して種市は「正直、フォークとスライダーがあれば十分だと思います。もちろんカーブを投げられたらいいんですけど、カーブは正直三振取る球じゃないので、カウント取る球だと僕は認識している。そこにこだわりはそこまで持たなくなりましたね。スライダーとフォーク、縦変化ですけど、回転も違うし種類も違うんで。別にそこになんか一緒だからどうっていうのは、特にはないですね」と自身の見解を述べた。
ストレート
投球する上で、変化球と共に生命線になってくるストレートはどういう球を求めているのだろうかーー。
「最速もアベレージもですね。僕の中で158キロを出したいと思っていて、そこじゃなくて、160キロを目指した中でベストだと思いますし、去年は149キロがアベレージだったんですけど、94マイル151キロを目指していきたいと思います」。
158キロのストレートを投げるために「フォーム的な部分が一番かなと思います」と“投球フォーム”の重要性を説いた。
2月14日にライブBPに登板
2月14日に今季初のライブBPに登板し、種市の球を受けた寺地隆成は「今年フォークとスプリットを扱っていくというところで、受けていてキレであったり、落ち幅、スプリットとフォークで少し球速差があるんですけど、落ち方も良かったと思いますし、自分的には良い球種だったと思います」と絶賛。同日には3月5日と6日に行われる『ラグザス 侍ジャパンシリーズ2025 日本vsオランダ』の日本代表に選出された。昨年も3月に開催された欧州代表との強化試合の日本代表に選出されており、2年連続で開幕前に代表参加となる。代表参加による調整の難しさについて訊くと、「全然関係ないですね」と頼もしい言葉が返ってきた。
石垣島キャンプ打ち上げた16日の取材で、種市は「やりたいことはやれたのかなと思います」と充実の表情を見せた。今季も先発の一角として、昨季以上の働きが求められる。マリーンズファンに「去年よりレベルアップする姿を見せたいと思います」と誓った。今季はシーズン通して、ワクワクした投球を披露し、チームに数多くの勝利をもたらして欲しいところだ。
取材・文=岩下雄太