侍ジャパンの種市篤暉

 「昨年も選出させていただいて、初めての先発なんですけど、いい緊張感の中で投げられたらなと思います」。

 侍ジャパンの種市篤暉(ロッテ)が6日に京セラドーム大阪で開催される『ラグザス 侍ジャパンシリーズ 2025 日本 vs オランダ』に先発する。

 23年に自身初の2桁勝利、昨季は自身初の規定投球回に到達した種市は、若手時代に世代別の代表、23年のWBCのサポートメンバーに選出されたことはあったが、昨年3月6日、7日に京セラドーム大阪で開催された「カーネクスト 侍ジャパンシリーズ2024日本vs欧州代表」で初の日本代表選出。欧州代表戦では、7回終了時点で侍ジャパン投手陣が欧州代表打線をパーフェクトに抑え、2-0の8回からマウンドに上がり、「完全試合とわかっていたので、その中で上がるのはプレッシャーでしたけど、なんとか6人で抑えられてよかったかなと思います」と、2イニングをしっかりと無安打に抑え込み、継投による“完全試合達成”に貢献した。

 前回出場した時はロッテから選出された選手が種市だけだったが、今回は髙部瑛斗も選出され、「一緒に頑張ります」と決意。種市自身は今回は2回目の代表となるが、「去年はすごい緊張していましたし、2試合目のラストの登板だったので、一番緊張していたと思うんですけど、明日(6日は)先発なので自分の準備をしながら、綺麗なマウンドに立ちたいと思います」と意気込んだ。

 6日の投球に向けて、「ロッテの時もフォークとスプリットを投げ分けていたので、カウントが余裕ある時に試してみたいなと思っています」と話し、現在のストレートの強さについては「いい感じです」と好感触。

 スライダーは24年4月16日の取材で、「ベルーナ(ドーム)で今井(達也)にスライダーを教えてもらって、スライダーを試した感じでだいぶ良かった」と話したように、昨季は今井達也(西武)から握りのアドバイスをもらった直後の4月13日の楽天戦でスライダーが冴え渡った。

 今回の代表では今井もチームメイトだ。しっかり、ジャパンの期間中、「一緒に自主トレしているので、聞いた感覚と今の感覚を色々話しながらできた。今後にもシーズン通して繋げていけたらと思います」と実りのある時間となった。6日のオランダ代表戦でスライダーを試す可能性があるか訊くと、「カウントの余裕がある時に投げたいと思います」と明かした。

 昨季はリリーフでの登板だったが、今回は先発のマウンドに上がる。日本の野球ファンがワクワクするような投球を披露して欲しいところだ。マリーンズファン、そして日本の野球ファンが種市のピッチングを楽しみにしている。

取材・文=岩下雄太

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