侍ジャパンで躍動した髙部瑛斗

◆ 侍ジャパンで2試合連続安打!

 「いい緊張感の中でできていますし、素晴らしい選手もいっぱいいますし、刺激を受ける期間になっています」。

 『ラグザス 侍ジャパンシリーズ 2025 日本 vs オランダ』の日本代表に選出されたロッテの髙部瑛斗は、代表で過ごした期間は充実の時間になった。

 「みんな考え方も違いますし、チームカラーとかもあるので、違うものが見れているので僕の中では勉強になっています」とし、刺激を受けたことについては「タイミングの取り方、考え方はいいイメージとかを作りやすいなと思いました」と教えてくれた。

 5日の試合では『9番・センター』で先発出場し、「チャンスは僕の中でも大事だなと打席に入っているので、そういうところで1本打てたというのはすごく良かったかなと思います」と、1-0の6回二死満塁の第3打席、右のデブロックが投じた初球の145キロツーシームをレフト前に2点適時打。侍ジャパン嬉しい初安打が打点付き。

 6日の試合は7-0の8回一死一塁の場面に代打で登場し、右のプリンスが投じた初球のストレートを積極的に振り抜き、レフト前に2試合連続となる安打。

 現在の打撃の状態について5日の試合後、髙部は「全然良くないですけど、これからしっかり上げていって開幕でベストに持っていかないといけない。僕はまずしっかり自分のことを見つめてやるかなと思います」と話していたが、6日の試合前練習後に、他球団の選手と話をしたり、一緒に練習してみて、打撃復調のきっかけやヒントがあったか質問すると、「これが正解というのはないと思うので、いろんな引き出しを持てるようにとは思っています」とのことだった。

◆ マリーンズの外野手争いに向け

 侍ジャパンの戦いが終わり、マリーンズでの戦いに戻る。「やれることは変わらないので、自分のできることをマックスで再現できるようにやっていきたいです」と髙部。

 これから熾烈な外野手のレギュラー争いが待っている。髙部は「人ではないと思うので、結局人が打てなくても自分が打てなければ意味がない。自分にフォーカスしてやらなきゃいけないなと思っています」とキッパリ。

 昨年は7月に月間MVPを獲得するなど、規定打席に届かなかったが打率.300をマークするも、この時期は打撃の状態が上がらず、開幕はファームスタートだった。開幕に向けてのプランなどは自身の中であるのだろうかーー。

 「開幕の1試合が全てではないので、143試合見た中でどれだけ自分が長期的に活躍できるかだと思う。もちろん開幕からずっと入れればいいですけど、そこにとらわれることなく、できることをその時にちゃんとやっていきたいと思います」。

 石垣島春季キャンプ中、髙部は今季に向けて「まずはチームのことというよりも、個人のことだと思うので、自分自身がしっかりと結果を残してやることをやって、しっかり僕という存在をアピールした上でチームの優勝、日本一がついてくれば最高だと思うので、まずは結果を残す1年にしたい」と話していたが、代表でプレーしたがそこは「ブレずにやらないといけないと思います」と、1年間結果を残すつもり。

 今年、故障なく1年間プレーし、結果を残し続けた先に来年3月開催予定のWBC日本代表も見えてくる。「もちろん、(代表でプレー)したいですけど、まずはチームで中心選手にならないとここには来れないと思うので、まずやることはそっちかなと思います」。今季、結果にこだわる1年にする。

取材・文=岩下雄太

もっと読む