ブルペンで投球練習するロッテ・小島和哉[撮影=岩下雄太]

 開幕投手が内定しているロッテ・小島和哉は、新シーズンに向けて、練習試合、オープン戦で課題を持って投げている。

 今季初の実戦登板となった2月22日の中日とのオープン戦は、2イニングを投げたが、「段階を踏んでという感じですね」と初回10球中8球がストレートを投げるなど、ストレート主体の投球。2月28日の韓国ロッテとの練習試合では、左のアウトコース、右のインコースにストレートを多く投げているように見えた。

 5回を無失点に抑えた3月7日のソフトバンクとのオープン戦では、「カットはいつでも投げられるので」と、ほとんどカットボールを投げず。ストレートが少なかったのも気になった。

 「意図的でしたけど、開幕の時にもう少し増やすというか、その時の状況にもよりますけど、でもやっぱりたまにはそういう試合の日があってもいいのかなというのと、何ていうんですかね…まっすぐとかの印象づけって、真っ直ぐをいっぱい投げることが印象づけじゃなくて、適度に1球投げるだけでもすごく残像が残ったりという意識づけにもなるので」

 「それは使いようですけど、インコースを5球連続で投げたら、それは当たり前ですが意識する。ちゃんとしたカウントでインコースの真っ直ぐを投げてくるなと、その1球のためだけで1球くるかもしれないというので、意識するというのもある。その辺はうまく使ってという感じですね」。

 1-0の4回無死一塁で近藤健介に2ボール1ストライクから空振りを奪った4球目のチェンジアップなど、チェンジアップも良かった。

 「バッターに対して投げないと、落差とかを意識しているわけではないので、バッターと対峙して投げるちょっと遅らせるだけでも変わってくる。試合で使わないと感覚は良くならないので、そこを確認したくて多めに投げていました」。

 ここまでの練習試合、オープン戦を見ていると、シーズンに向けて試していたり、配球の引き出しが増えたようにも感じる。

 「すごくシンプルなところに戻って、まっすぐを張って、まっすぐでいくのも必要ですけど、真っ直ぐを張っているのに真っ直ぐを投げる必要はなくて、それよりも一番遅い球種を試したりとか、フライをあげさせないというのが一番。三振は取れても取れなくてもどっちでもいいと思っていて、フライをできるだけあげさせないように。内野フライはいいですが、フライをあげさせないようにというアウトの取り方を2ヶ月くらいホークスばかり見ているので、それはうまくホークス戦で、できたかなと思っています」。

 ここまで試したいことは試せている感じなのだろうかーー。

 「そうですね、ホークスもオープン戦の時期なので重々承知ですけど、やりたい攻めのイメージを寺地と共有できたのがすごく良かった」。

 4年連続規定投球回到達、2年連続二桁勝利を達成するなど、マリーンズのエースとして今季もローテーションの軸として投げることが期待される。まずは、チームに勢いをもたらすべく、3月28日のソフトバンクとの開幕戦に向けて、準備を進めていく。

取材・文=岩下雄太

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岩下雄太

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