「開幕一軍はいいことだと思いますし、そこを目標にしていたところなので、でも今は出られていないというのが現状。出場した時になんとか結果を出したいなと思います」。
ロッテの高卒2年目・寺地隆成は自身初の開幕一軍を掴み、ここまで公式戦には1試合に出場している。
寺地は昨季高卒1年目ながらイースタン・リーグ2位の打率.290をマークし、一軍プロ初出場となった10月3日の日本ハム戦、第1打席にレフトフェンス直撃の二塁打を放った。シーズン終了後にはオーストラリアのウインターリーグに参加し技術を磨いた。
春季キャンプは石垣島キャンプでスタートし、2月中の対外試合は打率.077と苦しんだが、3月7日のソフトバンクとのオープン戦で猛打賞を達成すれば、3月12日の日本ハムとのオープン戦でも2安打とバットでアピール。ソフトバンク・濵口遥大、日本ハム・齋藤友貴哉からは自身が課題にする“インコース”での安打を放ったが、「変化球だったので、うまく対応できたのかなと感じた部分があります。まだストレートには刺されている部分があるので、そこはこれからの課題かなと思います」と客観的に自己分析した。
栗原健太一軍打撃コーチに開幕前に、寺地が取材で“インコースで変化球だから上手く対応できた、ストレートに課題がある”と話していたことを伝えると、「少しずつですかね、その辺は。(オープン戦で)マリンに戻ってきてから3本打ったりだとか、キャンプの時はう〜んと思っていましたけど、彼のスイングがようやくできてきている」と評価した。
“バット”でアピールを目指す寺地だが、開幕してからなかなか打席に立てていない。「(不安感は)少しありますけど、開幕入る前に出場させていただける機会が少ないと思っていたので、そこでなんとか少ないチャンスの中で結果を出したいですね」。
ホームでの試合前打撃練習では工夫を凝らす。試合では白黒のバットを使用しているが、試合前の打撃練習の序盤白木のバットで打つ。その理由について「自分が使っているバットより少し長くて、ヘッドを走らせるために、最初のバッティングの時に使うようにしています」と説明。打席が少ない中で結果を残すため、試行錯誤している。
今後は与えられた出場機会で“バット”で結果を残し、一軍に定着していきたいところ。寺地は「出場機会が少ない中でもしっかり自分の中で結果を出さないと。一番は打撃でアピールしないといけないので、しっかりアピールできるように。捕手のところでも佐藤都志也さんに勝ることができないと出場機会が増えていかないと思うので、そこを目指してやっていきたいです」と意気込む。
試合中のベンチでは「試合のバッターの状況、どうやって攻めていくんだろうとか、次の打席のつながりだとかを確認しながら見ています」と、しっかりと学んでいる。
「打撃が一番の売りだと思っているので、そこをなんとしてでも自分の良いところだと思うので、そこを見せていけるように頑張っていきたいと思います」。出場した時に結果を残せるように、準備していく。
取材・文=岩下雄太