ロッテの田中晴也は13時から行われる日本ハム戦に先発する。
前回登板の4月16日の日本ハム戦(ZOZOマリン)では7回・95球を投げ、2被安打、8奪三振、3与四死球、無失点で今季初勝利を手にした。「真っ直ぐがあっていなかったので、押していこうと思いました」と、0-0の5回二死満塁で矢澤宏太に対し、1ボールから153キロのストレートで空振り、155キロのストレートでファウルで1ボール2ストライクとすると、最後は自己最速となる156キロのストレートで空振り三振に仕留めた場面は痺れた。
練習試合、オープン戦でストレート主体の投球をしていたが、3月12日の取材で「シーズン通して真っ直ぐが軸にならないといけないピッチャーなので、変化球を投げてもシーズン序盤ですし、真っ直ぐが通用しないことにはシーズン通用しない」と話していた中で、シーズンが始まってからストレートが通用している感覚はあるのだろうかーー。
「もちろん、あります、はい」。
ストレートが良くなった要因について「去年、一昨年とかどうしても不安が勝って、練習中に投げる球数が多くなっていて、どうしても思っているよりも良いコンディションで臨めていない試合が振り返ると多かった」と明かし、「今年はドライブラインのプライオボールのメニューを1年間、ルーティンじゃないですけど作れていますし、投げる方の自信は崩れるものではないと思って、気持ち球数減らすじゃないですけど、試合にどれだけ良いコンディションで臨めるかという方に重視したらうまくいっているかなと思います」と説明した。
今年は練習試合から力強いストレートを武器にワクワクする球を投げ込んでいるが、自分自身が投げていて、ワクワクすることはあるのだろうかーー。
「ワクワクというよりは、通用している部分が多いと思うので、自信を持ってやれていますが、毎試合毎試合、集中して入らないといけない。1試合でも不甲斐ないピッチングをしたら二軍というのが出てくると思うので、どちらかというと緊張感の方が大きいと思います」。
◆ 寺地と会話
ここまで登板2試合は、2年目の寺地隆成とバッテリーを組んだ。前回登板の16日の日本ハム戦の試合前練習前にZOZOマリンスタジアムのグラウンドで、寺地と話し込む場面もあった。
「バッターのデータも見ていますが、とにかく自分たちの後悔ない選択じゃないですけど、しようというところは思っている。自分の優先順位を含めながら、一番良い選択ができるようにという話をしています」。
登板前に相手チームの映像を見たり、データ分析する時間は多いのだろうかーー。
「データを学ぶことは少ないですけど、どちらかというと映像をたくさん見て、自分だったらこれで抑えやすいようなイメージを持つようにしています」。
13時からの日本ハム戦で、今季3度目の先発マウンドに上がる。「今まで同様、1試合1試合自分のできることをしたいですし、コンディションよく、怪我なく1年間やっていきたいと思います」。今日も力強いストレートで日本ハム打線を圧倒してくれるはずだ。
取材・文=岩下雄太