コラム 2017.10.15. 11:00

近藤健介にかかる前人未到出塁率5割への期待

無断転載禁止
日本ハム・近藤

規定まで212打席を凡退しても出塁率3割弱


 レギュラーシーズンが終わり、個人タイトルも確定した。パ・リーグの首位打者に輝いたのは打率.322の秋山翔吾(西武)であった。今季のパ・リーグは、打率3割に到達したのが秋山と柳田悠岐(ソフトバンク)のふたりのみ。野球ファンからは「近藤健介(日本ハム)にシーズンを通して出場してほしかった」という声も聞かれる。

 今季の近藤は開幕から安打を量産すると、打率4割を維持したまま交流戦に突入。開幕から出場50試合を終えた段階でも.407という打率を誇っていた。しかし、椎間板ヘルニアを発症し、6月6日の広島戦での代打出場後に戦線離脱。9月28日の楽天戦で復帰するまで実に3カ月半以上の時間を要した。

 しかし、復帰後も近藤のバットは猛威を振るった。わずか7試合ではあったが、17打数8安打とむしろ登録抹消前よりも打率を上げ、最終的には.413という驚異的な打率を残してみせた。これは、100打席以上を消化した選手の記録として史上最高の数字である。

 そして、なにより際立つのが異常なほどの高出塁率だ。規定打席の443には212打席も足りないにもかかわらず、近藤が選んだ60四球はなんとリーグ10位の数字。結果的に、最高出塁率のタイトルを獲得した柳田の.426をはるかに上回る.567という出塁率をたたき出している。

 仮に規定に足りない212打席を全て凡退として計算してみても、出塁率は3割に迫る.296となる。約3カ月半という長期の登録抹消期間がもっと短ければ、初の“認定最高出塁率打者”が生まれた可能性もゼロではなかっただろう。


近藤に求められるケガをしない体づくり


 ちなみに、2003年のペタジーニ(当時巨人)は幻の“認定最高出塁率打者”となっている。この年のペタジーニは規定に20打席足りなかったが、その不足分を凡打として加算しても出塁率.436で規定打席到達打者中トップの福留孝介(当時中日)の.401を上回っていた。しかし、当時、この例外規則が適用されていたのは打率と長打率のみだったため、福留が最高出塁率のタイトルを手中にしたのだ。

 なお、出塁率のプロ野球記録は1986年に落合博満(当時ロッテ)が残した.487。いまだ5割の壁を破った者はいない。近藤には夢の打率4割、そして出塁率5割を目指してほしいもの。そのためにはケガをしない体づくりが必要だろう。2015年前半までは捕手としての出場が多かった影響もあるが、故障が目に付く近藤が規定打席に到達したのは2015年の一度きりだ。

 とはいえ、まだ高卒6年目のシーズンを終えたばかりの24歳。驚異的なスピードで成長を続ける近藤がプレーヤーとしてのピークを迎えるのはこれからだ。来季以降、前人未到の大記録を打ち立ててほしいものである。


文=清家茂樹(せいけ・しげき)

【PR】北海道日本ハムファイターズを観戦するなら「DAZN Baseball」

2年連続最下位の日本ハムは新庄剛志監督3年目の飛躍を狙う。万波中正をはじめ成長著しい若手野手陣とFA加入の山﨑福也など、期待の投手陣で下剋上を目指す!

「DAZN Baseball」とは、月額2,300円(税込)でDAZNのプロ野球コンテンツをすべて楽しめるプランです(月々払いの年間プランのみ)。

プロ野球だけを楽しみたい方は、月額4,200円(税込)のDAZN Standard​よりも1,900円お得に視聴できます。

POINT

ペナントシリーズ、交流戦、CSまで余さず堪能できる!

② オフシーズンもドキュメンタリーやバズリプレイなどコンテンツが充実!

毎月2,300円でライブ配信・見逃し配信・ハイライトまで視聴可能!

【PR】「DMM×DAZNホーダイ」でプロ野球を観よう!

「DMM×DAZNホーダイ」とは、DMMプレミアムとDAZN Standardをセットで利用できるプラン。

単体契約ならDMMプレミアム月額550円(税込)、DAZN Standard月額4,200円(税込)のところ、本プランなら月額3,480円(税込)だからとってもお得です。

POINT

① 「DMM×DAZNホーダイ」なら単体契約より月額1,270円(税込)も安い!

② DAZNだけの契約と比較しても月額720円(税込)お得に楽しめる!

③ 新規入会月から最大3カ月間、「DMMポイント」を550ポイント付与!

ポスト シェア 送る

もっと読む

  • ALL
  • De
  • 西